あさりに限らず貝類は春先に美味しくなるものが多いです。はまぐり、帆立、あげまき貝なども春が旬と言われています。秋のあさりで大粒のものが手に入っても酒蒸しにすると身がちぢこまっていてがっかりする事がありますが、春のあさりは違います。ふっくらとしています。蒸されて開いた貝の中の身が、よくまぁこの中に入りきれていたものだなぁと思うくらいのサイズです。今回はその旬のあさりを春キャベツと豚バラ肉で白ワイン蒸しにします。オリーブオイルとにんにくの良い香りがします。あさりと白ワインが入るとぱぁっと潮の香りが広がります。「うわぁー春の海辺に来たみたい」
さてこのあさりと豚バラとキャベツの白ワイン蒸しにテースティングメンバーが選んだイチオシワインはボルドーの一級シャトー ラフィットがチリで醸すロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン 2007でした。ソーヴィニヨン・ブランのハーブを連想させる香りとキャベツやローズマリーの青々しい香りが調和します。あさりを口に入れて、ロスヴァスコスを飲むとあさりのぷっくりとした身からあふれ出る旨みと爽やかなソーヴィニヨン・ブランが絶妙にマッチします。「身がぷりぷりですね」「ふっくらと大きいだけじゃなくて風味も増しますね」「ソーヴィニヨン・ブランを飲むと、レモンを絞ったみたいで爽やかになりますね」「春キャベツも柔らかいですね」「キャベツを食べてソーヴィニヨン・ブランを飲むと野菜の力強さを感じますね」
早春の生命を実感させるテースティングでした。