発明王エジソンのチョッキのポケットにはいつも七センチほどしかない短い鉛筆が入っていたという。芯は非常に柔らかく、普通より濃く書けるものだったそうだが、その短い鉛筆を鉛筆会社に特別に数千本も注文して作らせたらしい。あの数多くの発明のアイデアはこの短い鉛筆から生まれたわけだ。ところで「森の生活」を書いたH.D.ソローは父親が鉛筆の製造業でソローも一時はよい鉛筆作りに熱中した時期があったようだ。そのせいかソローの鉛筆は当時アメリカで最も書きよいと評判にもなって、現在でも結構なプレミアムがついているという。森の小屋で、山崎のショットグラスでも舐めながら、そんな鉛筆でさらさらデッサンなどしてみたいものだと思う。
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