YAMAZAKI BRAND STORY vol.1
“シングルモルトウイスキーとは”
その土地ならではの個性を愉しむ希少な酒、シングルモルトウイスキー。
シングルモルトウイスキー「山崎」のブランドストーリーをご紹介するシリーズ記事。
初回の今回は、「シングルモルトウイスキー」について解説します。
「シングルモルト」…この意味をご存知でしょうか?
まず、「シングル」というのは英語で「ひとつ」という意味ですが、
シングルモルトウイスキーの「シングル」は「ひとつの蒸溜所」を意味します。
そして、「モルト」は原料の「麦芽」を表します。
つまり、「シングルモルトウイスキー」とは、麦芽(モルト)を原料に、
ひとつの蒸溜所でつくられたウイスキーのことを言います。
意外かもしれませんが、ウイスキーのほとんどは、
いろいろな蒸溜所の原酒を使ってつくられています。
単一の蒸溜所の原酒でつくられた「シングルモルトウイスキー」は、
とても貴重なウイスキーであると言うことができます。
一方、グレーン(トウモロコシなどの穀物)を原料に、
ひとつの蒸溜所でつくられたウイスキーを
「シングルグレーンウイスキー」(「知多」など)、
モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたものを
「ブレンデッドウイスキー」(「響」など)と呼びます。
単一の蒸溜所の原酒でつくられるシングルモルトウイスキーは、
蒸溜所の土地が育んだ"地酒"のようなウイスキーで、
その土地の気候風土を色濃く反映するため、
それぞれの土地ならではの個性的な味わいが愉しめるのです。
山崎の風土が生み出すシングルモルトウイスキー「山崎」。
シングルモルトウイスキー「山崎」は、山崎の土地が育む希少なウイスキーです。
山崎蒸溜所で生まれる原酒だけが、シングルモルトウイスキー「山崎」になることを許されます。
山崎は、古くから京都と大阪を結ぶ交通の要衝として栄えてきました。
羽柴秀吉と明智光秀が天下をかけて争った「山崎の合戦」の舞台ともなった土地です。
山崎は古来、水生野(みなせの)と呼ばれた名水の里で、
万葉の昔から、その山紫水明の景色は多くの歌人に読まれたほど。
また、かの千利休は秀吉のためにこの地に茶室「待庵」を築き、山崎の水で茶を点てました。
山崎はまた、桂川、宇治川、木津川の三川が合流する特殊な地形にあります。
この地形と辺りを取り囲む山々が、濃い霧を生みやすい自然環境をつくり出し、
この湿潤な気候がウイスキーの熟成に良い影響を与えます。
シングルモルトウイスキー「山崎」は、山崎の地に湧く名水で仕込まれ、
山崎の自然をみずからに織り込みながら熟成していく、
まさに山崎の地が溶け込んだウイスキーなのです。
シングルモルトウイスキー「山崎」の繊細で豊かな香味を、
ぜひこのウイスキーが育まれた土地に思いを馳せながらお愉しみください。
山崎倶楽部
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