シングルモルトウイスキー
山崎とは
これぞ日本のシングルモルト
1923年に着工した日本最古のモルト蒸溜所、山崎蒸溜所。その地でウイスキーづくりをはじめてから60余年を経た1984年、山崎蒸溜所のモルト原酒のみでつくられたシングルモルトウイスキー「山崎」が誕生しました。
日本の四季の中で熟成させた多彩な原酒。その原酒をブレンドすることによって生まれる、力強くも繊細な味わいと、重厚かつ甘やかな香りが特長です。
「山崎」を育む、
ウイスキーづくりの理想郷
京都の南西・天王山の麓、山崎。山崎蒸溜所は今からおよそ100年前、「日本初のモルトウイスキー蒸溜所」としてこの地で 建設着手されました。サントリー創業者・鳥井信治郎は「日本人の繊細な味覚に合うウイスキーをつくりたい」という強い想いのもと日本全国を踏破し、この地に辿り着きました。山崎の地は万葉の昔から「名水の里」と名高く、桂川、宇治川、木津川の三川が合流する場所にあり、ウイスキーの熟成に好適。まさに「ウイスキーづくりの理想郷」だったのです。
この理想郷で四季を重ね、熟成を深めることで、「山崎」ならではの香味が育まれます。
「山崎」の香味を紐解くと、
多彩な原酒にたどり着く
「山崎」の味わいを支えるのは、個性豊かで多彩な原酒たち。水、麦芽、酵母などの原料に徹底的にこだわり、仕込みから発酵、蒸溜、熟成まですべての工程で工夫を凝らして、長期熟成にも耐える、力強く高品質の原酒をつくりこんでいます。また、山崎蒸溜所は、ひとつの蒸溜所とは思えないほど多種多様な原酒をつくりわける、世界でも稀な蒸溜所です。現在では140万樽もの、ひと樽ごとに個性の異なる原酒を保有するまでになりました。こうして生み出された山崎蒸溜所の多彩な原酒は、「山崎」の香味を形づくる揺るぎない礎となっています。
想いを受け継ぎ、
「山崎」を磨き続けるつくり手たち
「山崎」の味わいのカギを握るのは、繊細な感性がものを言う「ブレンド」の技術。ブレンダーたちは日々研鑽を重ね、「山崎」を磨き上げています。品質の最高責任者であり、味わいの最終決定を担うのはマスターブレンダー。サントリーでは歴代のマスターブレンダー、鳥井信治郎、佐治敬三、鳥井信吾が 代々指揮をとり、「山崎」の香味を守り続けてきました。テイスティングを繰り返し、ひと樽ごとに異なる原酒の香味を組み合わせることでつくり出される「山崎」の味わい。そのレシピは、数値や言葉では表現しきれません。つくり手たちが積み重ね、受け継いできた経験と感性によって磨き続けられています。
100年後の「山崎」を描く、
新たな挑戦
山崎蒸溜所はウイスキーの品質向上のために努力を重ねてきました。1989年には木桶発酵槽や直火蒸溜釜を導入し、多彩で力強い原酒づくりに取り組みます。2003年、世界的な酒類コンペティションISCで「山崎12年」が日本初の金賞を受賞。2023年には「山崎25年」が「シュプリーム チャンピオン スピリット」を獲得し、着工から100年の節目にさらなる研鑽を誓いました。伝統的なフロアモルティングを一部再開したり、酵母をはじめとした仕込みの研究に取り組んだりと、原酒のつくりこみに力を注いでいきます。その香味が花開くのは、10年、20年、あるいは30年後か。次の100年を見据えた挑戦は始まっています。