プレミアムセミナーの第1部は、ウイスキーづくりの工程見学ツアー。皆さまをご案内したのは、明星（みょうじょう）アシスタントチーフブレンダーです。サントリーの蒸溜所では、つくりの各工程で工夫を凝らし、世界でも類をみないほど多彩な原酒をつくり分けていますが、今回はその一端をご覧いただきました。

まずは、モルト原酒の〈仕込み〉の現場へ。
原料となる大麦や、大麦を発芽させた麦芽、山崎の名水と合わせることで生まれた麦汁の甘い香りをご体感いただきました。その後、ろ過した麦汁に酵母を加え、発酵するもろみの姿を観察。通常のガイドツアーではご案内することのできない特別なプログラムです。

次は、〈蒸溜〉の工程です。
蒸溜棟では、ひとつひとつ異なるポットスチルの形状についてご説明。原酒をつくり分けるための工夫をご覧いただきました。

その後、樽詰めされた原酒が眠る貯蔵庫へ。
無数の樽が並ぶ圧巻の眺めに、ゲストから感嘆の声があがりました。明星アシスタントチーフブレンダーは、山崎蒸溜所で使い分けている樽や熟成の仕組みを解説。「年を経るごとに熟成は進みますが、良い原酒になるかどうかは別のはなし。ひとつひとつ確かめてみないとわからないんです」。

日々、原酒のテイスティングを繰り返し、熟成の度合いや良し悪しを判断するブレンダーならではの言葉を、ゲストの皆さまは興味深く聞いてくださいました。

山崎の清らかな水が見られる庭を抜け、ゲストルームにお戻りいただいた後、プレミアムセミナーは第2部へ。ここからは、福與伸二チーフブレンダーが登壇し、「響」の繊細なハーモニーが生まれる裏側や、つくり手としての想いをお話ししました。

サントリーがなぜ原酒をさまざまにつくり分けているのか、原酒の状態に関わらず「響」の香味を一定に保つにはどうするのか、原酒を仕込み管理するブレンダーが担う将来への責任、などなど…。他では話すことのないエピソードも披露し、福與チーフブレンダーを筆頭としたブレンダーの技や繊細な感性を深く感じていただく機会となりました。

ゲストの皆さまは、山崎ミズナラ樽モルト原酒など、「響 JAPANESE HARMONY」を構成する主な原酒のテイスティングに挑戦。ブレンドの奥深さや、調和する香味の華やかさをご体感いただきました。

セミナー終了後は、2017年のISC で「シュプリーム チャンピオン スピリット」を受賞した「響21年」を味わっていただきながらの懇親タイムへ。「ブレンダーに必要なものとは？」「福與さんが普段飲むウイスキーは？」など、ゲストから福與チーフブレンダーへの質問も飛び交い、とても和やかな場となりました。

ゲストの皆さまからいただいたご感想をご紹介します。

「作られる工程を見ると更にウイスキーがおいしくいただける気がします。貴重なイベントに参加できて幸せでした。」

「ブレンダーという仕事の繊細さを知ることができました。素晴らしい環境と時間と人の努力の賜物だと、帰って感慨深く「響」を味わっています。「響」は日本の宝だなぁ…とつくづく思えたセミナーでした。」

「原酒ひとつひとつをテイスティングし、あの複雑な味わいがここからできるんだと感じることができました。」

「10年後、20年後もファンとしてサントリーウイスキーを飲むことを思い描いて今から楽しみです。」

日頃から「響」をご愛顧くださっている皆さまとともに過ごすことができ、福與チーフブレンダーはじめ、つくり手たちにとっても大変貴重でうれしい時間となりました。

響 MEMBERS CLUBでは、今後もさまざまな活動を通して会員の皆さまとの交流の機会をつくっていきたいと考えています。皆さまにお目にかかるのを楽しみにしております。