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2017年7月、世界的に権威ある酒類コンペティション ISC(International Spirits Challenge)において、
「響21年」が「シュプリーム チャンピオン スピリット」を受賞いたしました。
世界中からエントリーした1,400を超えるスピリッツの中から、ただひとつの製品に贈られる最高賞です。
「響」の味わいをつくり、守ってきたチーフブレンダーは、この受賞をどう捉えているのでしょうか。
世界から高く評価される唯一無二の香味を、どのように生み出しているのでしょうか。
サントリー四代目チーフブレンダー・福與伸二に聞きます。
「響21年」が“世界最高のスピリッツ”に選ばれました。
「コニャックやジンなど、すべてのスピリッツの中から“ウイスキー”が選ばれたこと。それがサントリーの製品だったこと。率直に嬉しかったですね。
スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、そして日本は「世界の5大ウイスキー」と呼ばれますが、日本以外は大きく言えば同じ文化圏です。スコットランドや アイルランドで始まったウイスキーづくりが、海を渡りアメリカとカナダに根づいていった。
でも、日本だけは文化も風土も大きく違います。その日本がこの賞をいただいたことで、メジャーな地域以外でウイスキーづくりに取り組む人たちが、可能性を感じてくれたかもしれないと思います。」
本場であるスコットランドの方たちは、どう受け止めていますか?
「ここ数年、スコッチのつくり手の方々が山崎蒸溜所を視察に訪れるようになりました。かつてなかったことです。少しは認めてもらえているのかもしれません。私たちがやってきたウイスキーづくりは自己満足じゃなかったと、誇りに思います。」
長い間、世界で評価され、愛飲されている理由は何だと思いますか?
「とにかく品質を大事にしているということ。品質を妥協せず守るということ。それを、現場だけでなく経営トップも理解してくれている。だから迷いなく突きつめられる。その結果だと思います。」
品質を守るために具体的にどのようなことをしていますか?
「それは多岐にわたりますが、ウイスキーそのものの品質と、飲用時品質を大切にしています。例えば、今の時代によく飲まれているハイボールにしたときに香味が崩れないか、長い時間飲み続けても疲れないか。ブレンダー室だけではわからないことがあるので、自宅で試して、それを現場に戻して修正を加えていく。その時代に合わせて品質を進化させることが品質を守っているひとつの要因かもしれません。」
ものづくりの現場で受け継がれているものは?
「たとえば、ある原酒をチームで評価するとき、その欠点を言いやすい雰囲気がありますね。逆に、手放しで褒めることを良しとしません。ベテランが若手に意見を求めるのも普通ですし。そういう風通しの良さはあるかもしれません。いいウイスキーをつくろうという一点に一致して向かっていく。そこには先輩後輩も、個人の自己顕示もありません。」
ほかのウイスキーと違い、「響」を手がける際に一番気をつけていることは?
「シングルモルトでは時として個性にもなる“ノイズ”は、「響」には必要ないと思っています。洗練された熟成感、華やかで綺麗でバランスがいい。ウイスキーでありながらエレガント。それが「響」だと思っています。そして、これは「響」に限った話ではありませんが、現状に満足せず、常に今のままでいいのかを考え続けています。」
1994年の誕生から23年、常に高い品質を追求し続ける姿勢が実を結び、“世界最高のスピリッツ”という栄誉を受けました。「日本人の味覚にあった、世界で愛されるウイスキーをつくる。」創業者・鳥井信治郎の想いは受け継がれています。今後も、世界で愛される「響」であるために、ブレンダーたちの挑戦は続きます。
1961年生まれ。愛知県出身。84年にサントリー株式会社に入社。白州ディスティラリー(現在の白州蒸溜所)、ブレンダー室を経て、96年に渡英。ヘリオットワット大学(エジンバラ)駐在や、モリソンボウモア ディスティラーズ(グラスゴー)への出向勤務の後、02年帰国。03年に主席ブレンダーとなり、06年よりブレンダー室長を務め、09年にチーフブレンダーに就任。
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