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1989年、サントリーのブレンデッドウイスキーの最高峰ブランドとして生まれた「響」。2004年以降、国際的に権威のある酒類コンペティションで毎年上位の賞を獲得しており、各国のウイスキー通から注目を集めています。世界の“HIBIKI”へ。その歩みはどのようなものでしょうか。サントリーのウイスキーづくりを統括する福與チーフブレンダーに話を聞きました。
1989年、サントリー創業90周年を記念して、それまでに培ってきた技術を結集して創りあげたのが「響17年」でした。サントリーの最高峰と呼べるブレンドです。ただ、それまでもわたしたちはさまざまな商品をもって日本の消費者にご提案してきたという経緯がありました。つくり手ひとりひとりが、日本人の味覚にあうように、日本のお客様に認めてもらえるようにと研鑽を積みました。長いあいだ、豊かな感受性をもち、繊細な味覚をもつ日本の方々に鍛えていただいてきたんですね。その結果、「響」という世界にも通用するウイスキーができあがっていたというのが率直な感想です。
わたしたちが日本で磨いてきた「響」の味の本質が、海外の方にもいいものとして伝わった。奥深い香味や日本人ならではの感性は、国内外を問わず普遍的なものだったということではないでしょうか。
「角瓶」などカジュアルなウイスキーがある一方、「響」はラグジュアリーな存在として認識していただけているのではないでしょうか。「山崎」や「白州」といったシングルモルトウイスキーは、ある種の特長や個性を愉しむものですが、ブレンデッドウイスキー「響」は、完成度を愉しんでいただくもの。華やかで熟成感があって、バランスのよい味わいをお愉しみいただけます。ボトルの装いもそうですが、中味も、香りや味わいに上質感や華やかさ、日本ならではの繊細さを感じていただけるように心がけています。
日本国内では多くのウイスキーファンの方に愉しんでいただけるようになりましたが、海外では広く知られているわけではありません。ウイスキーの国際的な品評会で連続して上位に選んでいただけるようになり、「日本においしいウイスキーがある」と、一部の情報通の方に知っていただけるようになってきたというのが現状です。さまざまなお声をいただけることは、わたしたちつくり手にとって、本当に嬉しいことです。おごらず、弛まず、これからも努力を続けます。
わたしたちブレンダーは、貯蔵庫に眠るさまざまな原酒を使って商品をつくりあげるだけでなく、20年、30年先に花開く原酒を仕込み、次の世代に繋げていくという仕事を担っています。日々移ろう自然の中で育まれる原酒は、ふたつとして同じものが出来上がることはありません。そのため、ウイスキーづくりをレシピ化することは不可能です。
レシピがない、予想ができないウイスキーづくりでは、将来をただ想像しているだけでは駄目なんです。こうなっていくんだという強い“意志”をもって、原酒を仕込んでいます。少なくとも25年先くらいまでは、具体的なビジョンを描いていますよ。そのための準備を日々重ねています。
“世界のHIBIKI”へ。
つくり手たちの挑戦が終わることはありません。
サントリースピリッツ株式会社 ブレンダー室長・チーフブレンダー
1961年生まれ。愛知県出身。84年にサントリー株式会社に入社。白州ディスティラリー(現在の白州蒸溜所)、ブレンダー室を経て、96年に渡英。ヘリオットワット大学(エジンバラ)駐在や、モリソンボウモア ディスティラーズ(グラスゴー)への出向勤務の後、02年帰国。03年に主席ブレンダーとなり、06年よりブレンダー室長を務め、09年にチーフブレンダーに就任。「響 JAPANESE HARMONY」をはじめ、数多くのサントリーウイスキーを手掛けている。
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