



森の香りと木の温もりに癒される空間
お店が位置するのは、ビジネスの中心地として多くの人が行き来する丸の内・大手町エリアのビルの中。温かみのあるレンガの壁と、森を想わせる木のディスプレイが目印です。エントランスを入ると、歴史を刻んだ大木のような風情をまとった円形のバーカウンターに迎えられ、それを囲むように植栽された色鮮やかなグリーンが目に飛び込んできます。空調からふわりと香るのは、スパイシーで爽やかな森林のアロマ。一歩足を踏み入れた瞬間に早速、オフィス街の緊張感から解き放たれた気持ちになりました。
店内は、入口側のバーゾーンと奥側のダイニングゾーンに分かれていて、バーゾーンは気の置けない人との気軽なひとときに利用されることが多いよう。ハイチェアーに腰かけてバーカウンターに手をのせれば、心地よい手触り。お店の方いわく、このカウンターはウイスキー樽にも使用されるオークの無垢材を使って、寄木職人がつくり上げた特注品なのだそう。木の温もりと貴重な職人技を同時に愉しめるとは、大人の遊び心をくすぐります。
頭上に飾られたダイナミックな蔦のオブジェもなんと、お店のプロジェクトメンバーによる手づくり。夜になりランプの灯ったカウンターでゆったりグラスを揺らせば、森の中でたき火を囲んで語り合うような趣に浸れそうです。
ダイニングゾーンは、木目を生かしたテーブルとゆとりのある木製チェアが並び、合間にグリーンも。ナチュラルなインテリアにほっと寛げる空間です。そして、大きなガラス扉の向こうには、開放感あふれるテラスが。大きめのソファが配されたテラス席からは、すぐそばに皇居を囲む和田倉濠の水辺と緑の木々が望め、清々しい気分に。夜には光彩を放つオフィスビルや東京タワーの眺めに「都会の森」を感じながら、安らぎのひと時が過ごせます。

左から、香る白州「香菜」、「柑橘」、「ハーブティー」、「森香るハイボール」、香る白州「ハーブ」
香りの掛け合わせで愉しむ、香る白州ハイボール
白州の森の世界をイメージしたという店内で味わいたいのはやはり、森の蒸溜所で育まれたシングルモルトウイスキー白州。ストレートやロックなどお好みの飲み方で味わえますが、お店のおすすめは白州のハイボールを様々な香りと共に愉しむ「香る白州」メニューです。まず、基本となる白州ハイボールには、白州のマザーウォーターと水源を同じくする南アルプスの天然水を使用。甲斐駒ケ岳の花崗岩に磨かれた清冽な水を使用した炭酸水で、白州特有のすっきりとした清涼感をより引き立たせています。このこだわりのハイボールとの相性を追求した、4種の「香る白州」を飲んでみました。
「香る白州 柑橘(かんきつ)」:旬の柑橘フルーツのピールを添えた、甘い香りのハイボール。時期により素材が変わります。取材時は柚子で、グラスを口に近付けるとふくよかに匂い立つ優しい香りに癒されました。
「香る白州 ハーブ」:ローズマリーを軽く叩いてグラスの中へ。スパイシーな香りを放ち、食欲を誘います。肉料理との相性がよさそうです。
「香る白州 香菜(シャンツァイ)」:パクチーにライムピールを加えたことで柔らかな香りに。グラスに浸かるパクチーが色鮮やかです。
「香る白州 ハーブティー」:時期によりハーブティーの内容を変えて提供されます。取材時はカモミールティーで、ハーブの甘味と華やかな香り、後口に白州の爽やかさを感じました。
どれも香り高く爽やかで、白州と相性抜群です。最初の1杯に迷ったら「香る白州~ハイボールセット~」1800円という選択も。3種を選んでテイスティングできるので、味を比べながらお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。




白州の味と香りを引き出すこだわりの中華・エスニック料理
いよいよ気になる料理の登場です。「香る白州」と共に味わえるのは、こちらも「香り」をテーマにした中華・エスニック料理。白州の爽やかでスモーキーな香りと味わいをさらに堪能できるように、スパイスや香味野菜、香り調味料などを使った香る料理を掛け合せるという斬新な試みです。白州との親和性を重視して、香味野菜は素材本来の香りを残すように調理方法を工夫するなど、試行錯誤を重ねて完成した自信の品々がメニューにずらりと並びます。その中から、今回は特に白州と相性のよい3品をいただきました。「3種の香り 骨付き鶏半羽のロースト」:骨付き鶏肉をグリル後に燻製にかけているため、ほのかにまとったスモーキーな香りが白州とよく合います。
「九条ねぎのグリル グリーンペッパーソース」:甘くて香り高い九条ねぎをグリルして、風味を立たせた一品。グリーンペッパーソースの辛味と添えられた木の芽の香りが爽やかで、森の若葉を思わせる白州の香りとの相性もばっちりです。
「パクチーとクレソンの酢橘(すだち)サラダ」:フレッシュなパクチーとクレソンの素材を生かしたシンプルな味付けで、添えられている酢橘を搾っていただきます。酸味と苦みが絶妙なバランスで口に広がり、白州を飲むとその爽やかさが際立ちます。
3品とも香り豊かで、「香る白州」がどんどん進みます。躍動感のある目にも美味しい盛り付けや、温かみを感じる和食器も印象的。この五感を刺激する料理スタイルは、森の中での大人の粋な食事会を彷彿させます。まさにこの空間にぴったりの料理ですね。
