「ティーチャーズ」のための
多彩な香味づくり
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「ティーチャーズ」のための
多彩な香味づくり
歴史的にブレンデッドウイスキー「ティーチャーズ」のキーモルトとして製造されてきたこともあり、アードモア蒸溜所についての情報がこれまで一般に知られることは少なかったといえよう。
アードモアでは、原料の大麦は伝統的に地元アバディーンシャー産を使用しつづけている。そして1975年まではアードモア蒸溜所内で製麦をおこなっていた。それ以降はモルトスター(麦芽製造会社)に委託している。現在はピーテッドとノンピーテッドの両方の麦芽を使用している。
モルトスターに委託してはいるが、ピーテッド麦芽の場合、使用するピートはもちろん地元産である。蒸溜所から直線距離で60kmちょっと離れたセントファーガスで切り出したピートを使用する。古典ともいえるハイランドスタイルを守りつづる蒸溜所といえる。
仕込み水は蒸溜所北に位置するノッカンディの丘に湧く清冽な水を使用。麦汁を得る糖化には7時間余りをかける。発酵槽はダグラスファー(米松)の木桶発酵槽で14基。ディスティラー酵母で53時間をかけて発酵し、アルコール度数8.6または8.7%の醪(もろみ)をつくる。
蒸溜器は初溜4基、再溜4基の計8基。初溜液のアルコール度数は25~26%。再溜でアルコール度数68%のニューメイクを得る。オニオン型の蒸溜器で蒸溜したニューメイクは1st.フィルのバーボン樽に詰められる。また、いまでもクォーターカスクでの熟成をおこなっている。これはバーボン樽を解体して製樽し直した約127ℓの小樽。大昔に馬の背に乗せやすいことから生まれた樽であり、現在は使用されことは稀となってきている。時にポートワインに使われたパンチョン樽でも熟成をおこなう。
貯蔵庫はアードモア蒸溜所とティーチャーズ社のあるグラスゴーの2カ所にある。
このように麦芽の違いも含め、多彩な香味を育んでいることに間違いない。