野平一郎(作曲・指揮)

東京藝術大学、同大学院修士課程作曲科を修了後、フランス政府給費留学生としてパリ国立高等音楽院に学ぶ。ピアニストとしては内外の主要オーケストラにソリストとして出演する一方、多くの国際的名手たちと共演し、室内楽奏者としても活躍。古典から現代までレパートリーは幅広い。マヌリやベンジャミン、松平頼則の作品を世界初演、またリゲティ、武満徹作品の日本初演を行なう。近年は指揮者としても高い評価を得る。80曲以上におよぶ作品の中には、フランス文化庁、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、IRCAM、ベルリンドイツ交響楽団、モントリオール交響楽団、国立劇場などからの委嘱作品がある。2016年より、オーケストラ・ニッポニカ ミュージック・アドヴァイザーを務める。第13回中島健蔵音楽賞、芸術選奨文部大臣新人賞、第11回京都音楽賞実践部門賞、第35回サントリー音楽賞、第55回芸術選奨文部科学大臣賞、第44回、第61回尾高賞を受賞。2012年には紫綬褒章を受章。現在、静岡音楽館AOI芸術監督。東京藝術大学作曲科教授。

松平 敬(バリトン)

東京藝術大学、同大学院に学ぶ。ドイツにおけるシュトックハウゼン講習会に9回参加、2007年にはシュトックハウゼン賞受賞。全曲前衛作品のみ、無伴奏独唱曲のみを集めたコンサートなど、独創的な企画が話題を呼んでいる。10年全曲一人の声の多重録音によるCD『MONO=POLI』を発売、平成22年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞受賞。12年CD『うたかた』を発表。同年のサントリー芸術財団サマーフェスティバルでのクセナキス『オレステイア』公演での壮絶な歌唱は、新聞各紙などから高い評価を得た。現在、聖徳大学、文教大学講師。

幸田浩子(ソプラノ)

東京藝術大学首席卒業。同大学院、文化庁オペラ研修所を経て渡欧。ベッリーニ大劇場『清教徒』エルヴィーラ、ローマ歌劇場『ホフマン物語』オランピア、シュトゥットガルト州立劇場『皇帝ティートの慈悲』セルヴィーリアなどを演じ、2000〜02年ウィーン・フォルクスオーパーと専属契約。国内ではオペラやオーケストラコンサート、全国でのリサイタルに加え、テレビ、ラジオでレギュラーを務めるなど幅広く活躍中。最新CDは『優歌〜そばにいるうた、よりそううた』。18年12月新国立劇場『ファルスタッフ』ナンネッタで出演。二期会会員。

鈴木 准(テノール)

東京藝術大学卒業、同大学院博士後期課程にて博士号取得。二期会『コジ・ファン・トゥッテ』フェッランド、兵庫県立芸術文化センター『セビリャの理髪師』伯爵、びわ湖ホール『死の都』パウル、新国立劇場『沈黙』モキチ、神奈川県民ホール『金閣寺』柏木など出演。とりわけ『魔笛』タミーノは当たり役として各地の劇場に出演している。海外でもブリテン『カーリュー・リヴァー』狂女をロンドンとオーフォードの教会で演じ国際的評価を得た。CD『冬の旅』(松本隆訳)『白鳥の歌』をリリース。2018年5月新国立劇場『フィデリオ』ヤキーノで出演。二期会会員。

小野美咲(メゾ・ソプラノ)

東京都生まれ。東京藝術大学首席卒業。卒業時に同声会賞、アカンサス賞、松田トシ賞受賞。ドイツ政府給費奨学生(DAAD)、また文化庁芸術家在外研修員としてミュンヘン国立音楽大学ヘ留学、学士取得、ならびに大学院修了。ラインスベルク歌劇場国際音楽コンクール入賞。海外の劇場との専属契約や新国立劇場の『ワルキューレ』シュヴェルトライテをはじめとする多くの活躍は高い評価を得ている。コンサートでも、プレトニョフ指揮東京フィルによるマーラー『亡き子をしのぶ歌』ではマエストロはじめ各方面より賞賛された。

山下浩司(バス・バリトン)

国立音楽大学卒業、同大学院修了。ザルツブルクおよびウィーン国立音楽大学へ留学。文化庁在外研修員としてニューヨークで研鑚を積む。第9回日本モーツァルト音楽コンクール第1位。二期会『フィガロの結婚』フィガロ、『魔笛』パパゲーノ、『パルジファル』グルネマンツ、びわ湖ホール・神奈川県民ホール『ワルキューレ』フンディング、日生劇場『フィデリオ』ロッコなど出演。男声ユニット“IL DEVU”として、CD『NUKUMORI』などリリース。2018年6月日生劇場『魔笛』に弁者および僧侶役で出演。国立音楽大学准教授。二期会会員。

高木綾子(フルート)

東京藝術大学卒業、同大学院修了。日本フルートコンヴェンションコンクール優勝、日本管打楽器コンクール第1位および特別賞、日本音楽コンクール第1位、新日鉄音楽賞、ジャン=ピエール・ランパル国際フルートコンクール第3位など多数の受賞歴を誇る。これまでに国内主要オーケストラをはじめ、サンクトペテルブルク響、パリ室内管などと共演。CD録音も活発に行っており、エイベックス、日本コロムビアより多数リリース。 現在、東京藝術大学准教授、洗足学園音楽大学客員教授、日本大学藝術学部、武蔵野音楽大学、桐朋学園大学非常勤講師。

山根孝司(クラリネット)

国立音楽大学卒業。アントワープ王立音楽院、リエージュ王立音楽院でクラリネット、室内楽、作曲などを学ぶ。ベルギーのアントワープで現代音楽グループ、シャン・ダクションの立ち上げに参加し、現代音楽の演奏を中心に活動を始めた。その後、ブリュッセルのイクトゥス・アンサンブル、パリのアンサンブル・アルテルナンスのクラリネット奏者として、数多くの作曲家と活動を共にし、ヨーロッパ各地の現代音楽祭で演奏。帰国後はNHK交響楽団楽員。オーケストラ・リベラ・クラシカで古楽器の演奏にも参加している。

福川伸陽(ホルン)

NHK交響楽団首席奏者。第77回日本音楽コンクールホルン部門第1位受賞。ソリストとして、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団、京都市交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団ほか多くのオーケストラと共演している。日本各地やアメリカ、ヨーロッパなどに数多く招かれており、ヴェネツィア・ビエンナーレ、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、東京・春・音楽祭をはじめとする音楽祭にもソリストとして多数出演。

藤原亜美(ピアノ)

札幌市出身。東京藝術大学、ならびにパリ国立高等音楽院を卒業。第3回オルレアン20世紀音楽国際ピアノコンクール(仏)にて第1位受賞。アンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバーによるアカデミーに参加。在仏中よりピアノソロ、室内楽奏者として活動。帰国後はソロCDを含む録音を多数リリースし、第49回と第51回レコードアカデミー賞(現代音楽部門)受賞。東京シンフォニエッタのメンバーとして多くの現代音楽作品を国内外で演奏。ソリストとしても日本初演作品の演奏に多く携わる。東京音楽大学、日本大学藝術学部講師。

川田知子(ヴァイオリン)

東京藝術大学首席卒業。第5回シュポア国際コンクール優勝。ソリストとして国内外で活躍。第33回エクソンモービル音楽賞、洋楽部門奨励賞受賞。平成15年度国際交流基金派遣事業でトルコおよびエジプトでリサイタルを行い、2007年にはイェネー・ヤンドー(ピアノ)とブダペストでデュオ演奏会を行う。マイスター・ミュージックより8枚のCDをリリース。17年にバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータの新譜を発売。洗足学園音楽大学講師。
http://www.tomoko-kawada.com/

向山佳絵子(チェロ)

東京藝術大学を経てドイツ・リューベック国立音楽大学に留学。第54回日本音楽コンクール第1位、第10回ガスパール・カサド国際チェロコンクール第1位、1987年度アリオン賞審査委員奨励賞、第2回出光音楽賞の各賞を受賞。世界の一流演奏家や、N響をはじめとする国内外の主要オーケストラと共演。リサイタル、室内楽、公演プランナー、FMのパーソナリティと多彩に活躍。録音は5枚のソロアルバムと、池辺晋一郎、三善晃のチェロ協奏曲、室内楽や12人のチェリストによるCDを発売。現在、京都市立芸術大学准教授。

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