Forum:Issue 020 Cybersecurity, Cyber Governance

Forum Report

2022年10月13日、サイバーセキュリティについて議論するため、グローバルな文脈での日本の第20回フォーラムが東京で開催された。

最初のプレゼンテーションは「サイバーグレートゲーム:デジタル技術による国際政治の変容」と題し、慶應義塾大学の土屋大洋教授が行った。土屋教授はまず、19世紀から20世紀初頭にかけてアフガニスタンや中央アジアへの影響力を巡り大国間で繰り広げられた「グレートゲーム」と、現在サイバースペースの支配権を巡って大国間で繰り広げられている対立関係との類似性を指摘した。そのうえで日本と世界が直面する課題を分析した。

次にオクラホマ大学のマーク・レイモンド教授より「グローバルなインターネットを介した転移による政策、ガバナンス、および地政学に対する影響」についてのプレゼンテーションが行われた。レイモンド教授は、インターネットの成長を癌の転移になぞらえ、システム全体の機能を変化させる可能性のある急速なシステム拡散のプロセスを説明した。そして、サイバーガバナンスに対する世界的な協力と協調の重要性が増しているにもかかわらず、その実現はいっそう難しくなっていると述べた。

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