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YCC東北「未来の作曲家コンサートin東北2020」
- 実施日時
- 2020年8月16日(日)
- 実施場所
- 仙台市宮城野区文化センター パトナホール
主催者からのレポートをお届けします。
22歳以下の東北在住・出身者より作品を募り、その中から選考した14作品によるコンサートを開催した。応募対象の楽器編成はホルン、ピアノの独奏か二重奏である。また、今回からは、メロディー部門として、短いメロディーのみによる募集も行い、応募のあった4作品を編曲しプレコンサートで演奏した。当日は小学生から大学生まで幅広い世代に渡る作品を、濱地宗氏(群馬交響楽団首席ホルン奏者)と菅原望氏(ピアニスト、東京藝術大学講師)が披露した。コンサートの司会は、TBC東北放送アナウンサーの増子華子氏にお願いした。
今回は、感染症の懸念などから、プレコンサートの選出者4名のうち3名が欠席となる残念な状況であったが、15時開演以降のコンサート選出者は全員参加し、また入場者数も予想をはるかに上回り、活気あるコンサートが開催出来た。
2.成果
作品応募総数は、プレコンサートも含め29作品で、青森、秋田県以外から4県からの応募があった。今回は、ホルンという、特に初心者が作曲することが難しい楽器の指定があったにもかかわらず、ホルンとピアノの二重奏作品では小学生、中学生からの選出作品が2曲あったのは、一つの成果である。
当団体では、演奏者の人選を、演奏能力だけではなく、教育的な企画であり、未完成な部分が多い作品を演奏することに理解があるかどうかも常に慎重に検討している。今回のコンサートでは、会場の聴衆の反応の大きさが曲ごとに伝わってきたのは、演奏者の貢献がとても大きいと感じている。
3. 今後の課題
まず応募者については、まだ北東北(青森、秋田、岩手)の参加が少ないので、広報活動も含め働きかけをさらに検討してゆきたい。作品選考については、これまでには当団体の委員が選考しているが、審査の客観性を持たせるために、団体委員以外の選考委員にも依頼してゆきたい。すでに次回は1名の外部選考委員を人選した。しかし、外部選考委員を増やしてゆくには、審査料など経費の捻出が課題である。
本企画では、作曲を通した地域の音楽文化の活性化を目標としているので、コンサートの選出者を、例えばプレコンサートの選出曲の編曲や演奏を依頼するなど、循環型の枠組みを検討している。