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一般社団法人 琉球フィルハーモニック「響け!復興へのハーモニー in 沖縄 ~つながる未来~ 岩手・宮城・福島・沖縄の子どもたちによる合同オーケストラコンサートVol.5」

  • 実施日時
    2022年3月28日
  • 実施場所
    パレット市民劇場(配信)
  • プログラム

    ①「パッヘルベルのカノン」/J.パッヘルベル
    ② 「おくりびと~ memory ~」/久石譲
    ③ 交響曲41番「ジュピター」第1楽章/WA.モーツァルト
    ④「東北3県メドレー」
    ⑤「ジブリファンタジー」/久石譲
    ⑥「パプリカ」/米津玄師
    ⑦「涙そうそう」/BEGIN
    ⑧「ふるさと(嵐)」(合唱入り)/作詞:小山薫堂 作曲:youth case
    ⑨「群青」(合唱入り)/作詞:福島県南相馬市立小高中学校平成24年度卒業生 作曲:小田美樹
     アンコール:「花は咲く」(合唱入り)/作詞:岩井俊二 作曲:菅野よう子

  • 出演

    エル・システマジャパン大槌子どもオーケストラ(岩手県)
    名取市高校生有志(宮城県)
    エル・システマジャパン相馬子どもオーケストラ(福鳥県)
    那覇ジュニアオーケストラ(沖縄県)
    少年少女合唱団Azzurro(沖縄県)*リモート参加
    仲井真小学校合唱団(沖縄県)*リモート参加
    指揮 / 松元宏康 合唱指導・指揮 / 工藤かや 合唱ピアノ / 池田育代
    司会・ピアノ / 上原玲子

 主催者からのレポートをお届けします。
 一昨年の8月に開催を予定していました本公演ですが、新型コロナの影響で3度の延期を経て、3月28日に開催しました。今年に入り急激な感染拡大が発生し、今年も開催延期を検討しました。しかし、これ以上子どもたちの演奏を発表する機会が無くなるのは忍びなく、感染防止対策を徹底して行い、合唱団を別会場からのリモート参加とし、さらに無観客による無料ライブ配信を行うなどの工夫を行い開催しました。
 本公演は、甚大な被害をもたらした東日本大震災を風化させないことと、被災した3県と沖縄の子どもたちが音楽によって交流を深め、未来に向かってパートナーシップを醸成することを目的としています。
 今回は岩手県大槌町、宮城県名取市、福島相馬市から11名(引率含む)と、指揮に松元宏康さんをお招きし、沖縄の出演者を合わせ総勢117名となりました。
 子どもたちは新型コロナの影響でこれまで思うような練習が行えませんでしたが、2日間のリハーサルで見違えるような成長を見せました。
コンサートでは2曲目に東目本大震災でお亡くなりになった多くの方々へ「おくりびと~memory ~」を献奏しました。
チェロのソロはエル・システマジャパン相馬子どもオーケストラの吉田里紗さんが素晴らしい演奏を披露しました。
琉球フィル事務局長上原玲子の司会進行で、クラシックの名曲から映画音楽やアニメ、そして各県縁の曲を演奏し、中でも「東北3県メドレー」の中の「相馬盆唄」では宮城県名取市の半澤みどりさんがプロ直伝の長胴太鼓の音を会場いっぱいまた、「涙そうそう」では那覇ジュニアオーケストラのトランペット講師川上肇先生が三線演奏で参加しました。
コンサートの後半では各県から参加した子どもたちへのインタビューや、引率の宮城県名取市立増田中学校教諭江戸明子先生から被災した体験をお話ししていただき、今後も伝えていきたいとお話してくださいました。
コンサート最後の2曲「ふるさと(嵐)」「群青」は、飛沫感染防止のために那覇市立仲井真小学校音楽室から仲井真小学校合唱団、少年少女合唱団Azzurroの皆さんがリモートで参加しました。合唱指揮は福島県出身の教諭工藤かや先生が行い、ホールのオーケストラと美しい歌声が見事にブレンドし、まるで合唱団が会場で歌っているかのような臨場感あふれる演奏となりました。

 最後にアンコールとして「花は咲く」を共演し、会場の保護者から子ども達の熱演に、大きな拍手が送られコンサートを終えました。
終演後は新型コロナの影響で「懇親会」の代わりに会場で感想を話したり、プレゼント交換などのセレモニーを行い、コンサートの成功をみんなで喜び合いました。