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大船渡市民文化会館「ピアノ四重奏団アンサンブル・ラロ in 大船渡」
- 実施日時
- 2018年10月21日(日)15:00開演
- 実施場所
- リアスホール大船渡市民文化会館 大ホール
- プログラム
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【第一部】
F.シューベルト : 弦楽三重奏曲 変ロ長調 D.471
F.クライスラー : 愛の悲しみ(ピアノ&チェロ)
E.エルガー : 愛の挨拶 Op.12 (ピアノ&ヴィオラ)
E.エルガー : 朝の歌Op.15-2、夕べの歌Op.15-1 (ピアノ&ヴァイオリン)
J.スーク : エレジー Op.23(ピアノ&ヴァイオリン&チェロ)
シルベストフ : メッセンジャー
【第二部】
J.ブラームス : ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 Op.60
第1楽章 Allegro non troppo
第2楽章 Scherzo. Allegro
第3楽章 Andante
第4楽章 Finale. Allegro comodo
- 出演
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ピアノ四重奏団 アンサンブル・ラロ
主催者からのレポートをお届けします。
嵐のように現れて、嵐のように去っていった、まさに“ラロ台風”が大船渡に上陸というような、ピアノ四重奏団アンサンブル・ラロの東北デビューコンサートとなりました。
阪神淡路大震災を経験した神戸の大学生とヘーデンボルク・直樹さんとの交流から2006年に生まれた音楽祭、神戸国際芸術祭に毎年出演しているアンサンブル・ラロメンバーのいつか東北の地でコンサートを行いたいという思いを、震災から7年目でようやく実現できる日がやって来ました。
今年の日本ツアーは東京、静岡、愛媛、神戸、岐阜、そして大船渡と、コンサートと移動の繰り返し、大船渡公演終演後の翌早朝便で帰国するメンバーもいるというハードでタイトなスケジュールで滞在時間も限られましたが、「震災にあった地を訪れて何も見ないで帰るわけにはいかない」という彼らの強い思いから、ホールに到着後に被災した中心市街地の大船渡駅周辺や魚市場に足を運んでいただき、大船渡の復興の状況を短時間ですが見ていただくことができました。
コンサート前半はチェロ、ビオラ、ヴァイオリンの合奏と特性を活かした小品の数々を、後半はブラームス作曲ピアノ四重奏曲第3番全曲というスケールの大きな作品をたっぷり楽しんでいただけるような構成のプログラムでした。また、ピアノのダイアナ・ケトラーさんからの申し出で、当初演奏予定でしたドビュッシーの「6つの古代の墓碑銘」から、妻に思いを馳せて作曲したシルベストフの「メッセンジャー」に変更しました。終演後、お客様から「涙があふれました。この地の演奏にふさわしい曲だったと思う」「ドラマの回想シーンのような曲で、被災地へのレクイエムのようだと勝手に感じました」などの感想をいただきました。アンコール曲、エネスコのルーマニア狂詩曲の演奏前に直樹さんが「民族音楽をモチーフにした曲で元気を持って帰ってください」とお話されました、終演後に来場者が笑顔で帰宅されたのが印象的でした。
観客数はまだまだもの足りないものがありますが、気仙地区(大船渡市、陸前高田、住田町)以外の岩手県内陸部や近隣県、遠くは東京からも足を運んでもらえ、沿岸部の復興をアピールすることができ、また、お客様にとっては大満足の演奏会となり、近い将来に再演出来ればと考えています。
次回の来訪では、ラロメンバーにもっと大船渡を楽しんでいただければと思います。
ご支援、本当にありがとうございました。