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Musica Promenade 「Musica Promenade 第14回演奏会 in 釜石&釜石音楽キャラバン」
<コンサート>
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- 実施日時
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2018年4月30日(月)13:30開演
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- 実施場所
- 釜石市民ホールTETTO
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- プログラム
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ボロディン:歌劇「イーゴリ公」より”だったん人の踊り”
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
秋庭潤:想送歌
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
En1)菅野よう子/吉松隆:花は咲く
En2)エルガー:威風堂々第1番
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- 出演
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瓦田尚(指揮/釜石市出身)、高橋碧伊(ピアノ/釜石市出身)
<キャラバン1>
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- 実施日時
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2018年4月29日(日)10:30開演
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- 実施場所
- 大念寺
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- プログラム
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アイネ・クライネ・ナハトムジーク
イエスタデイ・ワンス・モア
さくら
ヴァイオリンソナタ第1番(ブラームス)
花は咲く
<キャラバン2>
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- 実施日時
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2018年5月1日(火)
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- 実施場所
- 中妻子供の家保育園
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- プログラム
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早春賦
美女と野獣
チェロとコントラバスのための二重奏曲 (ロッシーニ)
こいのぼり
夢をかなえてドラえもん
中妻子供の家保育園の歌
主催者からのレポートをお届けします。
岩手県釜石市は県内でも有数の芸術文化の薫り高いまちであり、30年以上も市民の手による「ベートーヴェン第九演奏会」が続けられていたり、国内外の著名な演奏家が釜石を訪れたりしていました。その拠点となっていたのが釜石市民文化会館でしたが、東日本大震災により利用不可能となってしまいました。市民会館が使えない間も市民のみなさんの手によって、様々な形で芸術文化の火を絶やさぬべく活動が続けられてきました。我々ムジカプロムナードも2013年に第2回音楽復興祈念賞をいただき、フルオーケストラで釜石を訪れたことをはじめ、少人数でのキャラバン演奏やイベント参加を毎年行ってきました。
そんな釜石にいよいよ新しい市民ホールが完成しました。市民のみなさんが待ち望んでいたこのホールで、是非また演奏したいと今回のコンサートを開催することにしました。そしてホールだけではなく市内様々な場所で演奏をしたり地元の方々と交流をしたりする企画も考えました。コンサートやキャラバン演奏、観光の企画検討にあたっては釜石の皆さんに全力でサポートしていただきました。会場の提供からチラシやポスターのデザイン、宣伝広報活動や当日のスタッフ、楽器の手配、録音や撮影、これらはすべて地元の方々の温かいご協力で引き受けてくださったことですし、朝日新聞や復興釜石新聞をはじめ、様々なメディアにも取り上げていただきました。釜石には常設のオーケストラはなく、生のオーケストラでクラシックの名曲に触れる機会はほとんどありません。まさに地元を挙げて我々の演奏を楽しみにしてくださっている、その思いを励みにがんばってきました。
まず有志が前乗りし、釜石鵜住居復興スタジアムの建設現場の見学をしました。「釜石の奇跡」と称された釜石市立鵜住居小学校・東中学校の跡地に建設されたこのスタジアムは2019年ラグビーワールドカップで使用され、その後も市民のスポーツの拠点として活用されます。
<キャラバン1>
釜石市の隣町大槌町で、震災の被害を免れ地域の人の拠り所となった大念寺で開催させていただきました。こちらのお寺では定期的に音楽の練習やコンサートを開催しており、地域の皆様の交流の場となっています。我々も一度訪れたことがあり、有り難いことに来訪を楽しみにしてくださっていた方も大勢いらっしゃいました。室内楽を数曲お届けし、みなさんで「花は咲く」を歌って暖かな雰囲気に包まれた音楽会となりました。
<コンサート>
釜石市民ホールTETTOでのコンサートは、非常に感慨深いものでした。岩手県勢で唯一出場を果たした釜石南高校(現釜石高校)が吹奏楽コンクールで演奏した「だったん人の踊り」、釜石出身のピアニストと指揮者がいつか演奏したいと温めていたラヴェルのピアノ協奏曲、作曲者のお父様の棺に送られた楽譜を基に作られた「想送歌」、遠い地から故郷を思うメロディが紡がれた「新世界より」、-そのどの曲にも我々の想いが乗せられ、そして新しいホールに染み込んでいったと思います。開場前から外にまで続く長蛇の列ができ、ホール客席はほぼ満席に近い入りとなりました。釜石で何度も演奏した「花は咲く」、そして威風堂々を最後のアンコールとして演奏し終えた後、会場は割れんばかりとしか言いようのない拍手と熱狂に包まれ、「ありがとう!」という声も聞かれました。やっと釜石にもホールが戻ってきたんだ、鉄都(TETTO)でまたたくさんの音楽が奏でられていくんだと、心からホールの完成を祝福しながらの終演となりました。
<キャラバン2>
ホールでのコンサートの興奮冷めやらぬ中、翌日は保育園でのキャラバン演奏です。釜石の未来を担う子供たちにも音楽を楽しんでもらいたいと企画したものですが、ホールのコンサートとはまた違った熱狂に包まれました。地元の方の作詞作曲による保育園の歌もみんなが大きな声で歌ってくれ、夢をかなえてドラえもんは飛んだり跳ねたり踊ったりしながら全身で楽しんでくれました。これからのキャラバンでもぜひこどもたちと一緒に楽しめるような企画を考えていきたいと思います。
釜石は、やはり東京からのアクセスが難しく、キャラバンやコンサートの開催には毎回苦労の連続です。しかしそのたびにたくさんの出会いがあり、そして釜石に来るたびに前向きに変わりゆく街並みに、やっぱりまた来たいと思ってしまうのです。今回初めて釜石を訪れたメンバーもたくさんいる一方、個人的にも何度も訪れているメンバーや、釜石にふるさと納税をしているメンバーもいます。またこの地で釜石のみなさんと音楽ができる日を楽しみにしています。