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郡山市音楽教育研究会(管弦楽指導研究部)「第3回オーケストラ・フェスティバル」

  • 実施日時
    2018年 2月3日(土)12:30開演
  • 実施会場
    郡山市民文化センター 大ホール
  • プログラム/出演

    第1部 参加各校のステージ

     1. 芳賀小学校特設合奏部  指揮:遠藤 達也

          J.シュトラウス2世:アンネン・ポルカ

           F.シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 D485より 第1楽章

     2. 郡山第二中学校管弦楽部  指揮:齋藤 正夫

          B.スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲 

     3. 橘小学校特設合奏部  指揮:溝口 里奈

          J.スーク:弦楽セレナーデ 変ホ長調 作品6 より 第1楽章、第4楽章

     4. 緑ヶ丘中学校管弦楽部  指揮:榎 治子

          J.シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26 

          L.アンダーソン:そりすべり

     5. 開成小学校特設合奏部  指揮:髙橋 洋行

          L.v.ベートーヴェン:交響曲第8番 へ長調 作品93 より 第1楽章

          L.アンダーソン:舞踏会の美女

     6. 桜小学校特設合奏部  指揮:増子 千加子

          L.v.ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 作品21 より 第1楽章

          久石 譲/濱野 正:天空の城ラピュタ より 「君をのせて」

     7. 赤木小学校特設合奏部  指揮:豊田多香子/渡部 麻由子

          C.M.v.ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲

          久石 譲/濱野 正:魔女の宅急便 より 「海の見える街」

     8. 郡山第五中学校管弦楽部  指揮:本田 あゆみ

          A.ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 作品88 より 第4楽章


    第2部 合同ステージ

    9. 白河合同オーケストラ  指揮:大竹 晃司

           (白河一小、白河三小、白河中央中、白河南中、大信中、西郷一中、泉崎中)

          J.ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ト短調

          L.v.ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67 より 第4楽章

    10. 5年生合同オーケストラ  指揮:髙橋 洋行

          L.アンダーソン:シンコペイテッド・クロック 

    11. 6年生合同オーケストラ  指揮:髙橋 洋行

          L.v.ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67 より 第1楽章

    12. 中学生&高校生有志によるオーケストラ  指揮:佐藤 守廣

          M.ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品26

           第1楽章 前奏曲:アレグロ・モデラート

           第2楽章 アダージョ

           第3楽章 フィナーレ:アレグロ・エネルジーコ

          ソロ:土屋 杏子(東京交響楽団ヴァイオリン奏者)

主催者からのレポートをお届けします。
 わたしたちの住む郡山市は、多くの市民が音楽を楽しみながら、音楽の力を信じ、「音楽のある街」を目指して地道な音楽活動を積み重ねています。
 震災7年目を迎える今年2月、市内小中学校の管弦楽・弦楽合奏の活動を行っている8校で、3回目となる合同演奏会「第3回オーケストラ・フェスティバル」を開催しました。今回は、郡山市内だけでなく、白河地区からも7校の小中学校が「合同オーケストラ」という形で参加してくれました。

演奏会は2部構成で、前半は、郡山市内の参加8小中学校による各校それぞれのステージを行いました。中学校のステージでは、卒業生や地域の方、保護者が一緒にステージに立つ場面も見られました。

後半の合同ステージでは、初めに白河地区の7つの小中学校の「白河合同オーケストラ」が、総勢130名でステージ上に並んだ様は壮観で、ベートーヴェンでは、骨太の堂々とした演奏を披露してくれました。

続いて5年生と6年生それぞれの合同オーケストラによるステージを行いました。5年生は、この日初めて全員で合わせをしたのですが、既に何回か合わせたことがあるかのように、スムーズに練習が進み、本番では楽しい演奏をすることができました。また、6年生は、事前に3回合同練習会を行いましたが、その練習の成果を発揮して、勢いのある立派な演奏を披露することができました。


中学生と高校生有志によるオーケストラでは、一昨年、昨年に引き続き、東京交響楽団第一ヴァイオリン奏者の土屋杏子さんをお迎えしてブルッフ作曲「ヴァイオリン協奏曲第1番二長調」を演奏しました。事前の合わせの練習では、土屋さんが一音一音にこだわる一方で、音楽の大きな流れも大切にしながら、練習が進んでいきました。また、実際に土屋さんが音と演奏で示してくださったことで、子どもたちの曲への理解も深まりました。土屋さんは、今回、中高生を学生というよりは演奏家として接してくださっていたように感じます。さらに、身体全体を使って音楽を表現すること、求めるものに妥協しないことなど、いろいろなことを土屋さんとの共演で学ぶことができました。

 本番の演奏は、直前に体調不良で参加できなくなった子どもたちがいたのですが、他の子どもたちがその分を補い、ステージ上で見事なパフォーマンスを披露し、ソリストと共に聴衆の心を魅了したのでした。今回の「オケ・フェス」も、合同演奏により児童・生徒相互の交流を図ることができました。白河市から7つもの小中学校が「合同オーケストラ」という形で参加してくれたことは、とても意義があり、今後のさらなる発展を期待させるものでした。そして、合同オケや演奏家の方との共演を通して、子どもたちも、わたしたち指導者も多くのことを学ぶことができました。
娘さんと一緒にステージに乗った方から、こんな連絡をいただきました。「子どもたちと一緒に演奏できて、わたし自身も楽しませていただきました。(オケ・フェスは)コンクールとは違って、学校・年代を超えた本来の音楽の楽しさを味わわせてくれるいい機会だと思います。これこそ『楽都郡山』ではないでしょうか。ぜひ、また続けてくださいね。」
合同演奏を終えた子どもたちは、どの子もとてもいい表情をしていました。「白河合同オーケストラ」で参加してくれた子どもたちも、また、その保護者の皆さんもとても喜んでくれていたと聞きました。参加した中学生は、「他の学校のみんなと演奏できてとても楽しかったです!」と目を輝かせながら話してくれました。高校生からも、「とても貴重な経験ができました。特にプロの方との共演は滅多にできないので、参加できて、本当にうれしかったです。」と連絡をもらいました。こういった言葉からも「オケ・フェス」が子どもたちや関わってくれた人たちに何らかのいいものを残せているのだと思います。
現在、大人数でのオーケストラ体験ができ、国内の第一線で活躍している演奏家の方と共演できる「オケ・フェス」は、子どもたちにとってとても貴重な場となっています。