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郡山市音楽教育研究会(管弦楽指導研究部)「第2回オーケストラ・フェスティバル」
- 実施日時
- 2017年1月22日(日)12:30開演
- 実施会場
- 郡山市民文化センター 大ホール
- プログラム/出演
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第1部 参加各校のステージ
1. 開成小学校特設合奏部 指揮:髙橋 洋行
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
ウェッバー:ミュージカル「キャッツ」より メモリー
アンダーソン:そりすべり
with 郡山第一中学校吹奏楽部有志、高校生有志
2. 桜小学校特設合奏部 指揮:増子 千加子
ベートーヴェン:序曲「プロメテウスの創造物」 作品43
久石 譲:「魔女の宅急便」より 海の見える街
3. 芳賀小学校特設合奏部 指揮:遠藤 達也
ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 作品21 より 第1楽章
シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 D485より 第2楽章
4. 金透小学校特設音楽部 指揮:大室 聡
アンダーソン:タイプライター
アンダーソン:おどる子猫
モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551 より 第1楽章
5. 赤木小学校特設合奏部 指揮:藤澤 由宗
ベートーヴェン:「コリオラン」序曲 作品62
ギャニオン:めぐり逢い
6. 橘小学校特設合奏部 指揮:大竹 晃司
グリーグ:ホルベルク組曲 より I
ホルスト:組曲「惑星」より火星、木星
with 郡山第三中学校吹奏楽部、白河第一小学校器楽クラブ
7. 緑ヶ丘中学校管弦楽部 指揮:榎 治子
ケテルビー:ペルシャの市場にて
ウィリアムズ:スーパーマン・マーチ
8. 郡山第五中学校管弦楽部 指揮:本田 あゆみ
エルガー:行進曲「威風堂々」第1番
ハチャトゥリアン:「仮面舞踏会」よりワルツ
9. 郡山第二中学校管弦楽部 指揮:齋藤 正夫
チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」より
スーザ:星条旗よ永遠なれ
第2部 合同ステージ
10. 5年生合同オーケストラ 指揮:大室 聡
シュトラウス:アンネン・ポルカ
11. 6年生合同オーケストラ 指揮:遠藤 達也
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ト短調
12. 6年生合同オーケストラ 指揮:佐藤 守廣
テレマン:トランペット協奏曲 二長調
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」
ソロ:川田 修一(藝大フィルハーモニア管弦楽団トランペット奏者)
13. 中学生&高校生有志によるオーケストラ 指揮:佐藤 守廣
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 二長調 作品35 より 第1楽章
ソロ:土屋 杏子(東京交響楽団ヴァイオリン奏者)
主催者からのレポートをお届けします。
わたしたちの住む郡山市は、多くの市民が音楽を楽しみながら、音楽の力を信じ、「音楽のある街」を目指して地道な音楽活動を積み重ねています。
震災6年目を迎える今年1月、市内小中学校の管弦楽・弦楽合奏の活動を行っている9団体が一同に会し、今回で2回目となる合同演奏会「第2回オーケストラ・フェスティバル」を開催しました。
本公演に、昨年度に引き続き、この栄えある「第5回ウィーン・フィル&サントリー音楽復興祈念賞」をいただきましたことは、私たち関係者一同にとって大きなよろこびでした。演奏会当日には、サントリー芸術財団様にお越しいただき、合同演奏の前に本賞の授賞式を行いました。プレゼンターの佐々木様からもあたたかいお言葉をいただきました。
演奏会は2部構成で、前半は、参加9小中学校による各校それぞれのステージを行いました。小学校では、各校単独での演奏だけでなく、卒業生や同じ学区の中学校の吹奏楽部が一緒にステージに立ったり、(普段から交流があるということで)白河市の小学校の弦楽合奏の団体が一緒にステージに立ったりするなど、昨年度とはまた違ったステージが見られました。
後半は合同ステージで、初めに5年生と6年生それぞれの合同オーケストラによるステージを行いました。5年生は、ヨハン・シュトラウスの「アンネン・ポルカ」を、6年生は、ブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」を演奏しました。
そして、最後は、お二人のソリストとの共演となりました。
6年生合同オーケストラでは、福島県出身で藝大フィルハーモニア管弦楽団トランペット奏者の川田修一さんをソリストにお迎えし、テレマン作曲「トランペット協奏曲二長調」、プッチーニ作曲歌劇「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」を演奏しました。前日のリハーサルでは、川田さんから子どもたちにたくさんのアドバイスをいただきました。
そして、本番では、川田さんの輝かしく、歌心にあふれた演奏によって、会場の雰囲気もガラッと変わり、子どもたちのパフォーマンもぐっと引き上げられたのでした。
中学生と高校生有志によるオーケストラでは、昨年に引き続き、東京交響楽団第一ヴァイオリン奏者の土屋杏子さんをお迎えして、チャイコフスキー作曲「ヴァイオリン協奏曲二長調」より第1楽章を演奏しました。一週間前のリハーサルでは、細かいニュアンスの確認をするとともに、土屋さんからご自身がオーケストラで演奏しているときの経験をもとにした様々なアドバイスをいただきました。
また、実際にオケのパートを一緒に弾いて聴かせてくださったことで、子どもたちもイメージを掴むことができ、オーケストラの演奏がどんどん変わっていきました。本番でも、リハーサルでいただいたアドバイスを活かし、ソリストに呼応する見事なパフォーマンスを披露し、会場を訪れた多くの聴衆の心を魅了したのでした。
演奏会では、合同演奏等により児童・生徒相互の交流を図ることができました。郡山市だけでなく、白河市からも参加してくれた団体があったことは、今後の「オーケストラ・フェスティバル」発展に向けて、一つの可能性を示すことができたと思います。
そして、お二人の演奏家の方との共演を通して、子どもたちも、わたしたち指導者も多くのことを学ぶことができました。さらに、わたしたち指導者は、以前よりもお互いにいろいろ意見を言い交せる雰囲気ができてきたように感じています。
「オケ・フェスどうだった?」
協奏曲の演奏後、中学生に聞いてみました。
「すごく楽しかったです、他の学校のみんなとやれて勉強になりました!」
どの子もそんな答えを返してくれました。高校一年生からは、
「初めて参加しましたが、参加できてとてもよかったです。来年もぜひやってください!また参加したいです!」
そんな話をされました。小学生も中学生も高校生もみんな、すでに次回の「オーケストラ・フェスティバル」での演奏を心待ちにしているようでした。
合同演奏やプロのお二人と共演した後の子どもたちのあのキラキラした笑顔や満足げな表情を見ると、子どもたちにとって、この「オーケストラ・フェスティバル」が魅力ある演奏会になる可能性を持っているのだなあとあらためて感じました。
そんな「オーケストラ・フェスティバル」を通して、子どもたちがもっともっと音楽を好きになり、音楽を楽しむ仲間を増やし、人として成長を遂げていってほしいと願っています。そのためにも、次回の「第3回オーケストラ・フェスティバル」が、もっと良いものになるよう、内容を工夫し、さらなるステップアップを図って行きたいと思います。