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新潟室内合奏団「新潟室内合奏団 第70回演奏会」
- 実施日時
- 2015年11月14日(土)18:45開演
- 実施場所
- 新潟市民芸術文化会館コンサートホール
- プログラム
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G.ピエルネ:ハープと管弦楽のための小協奏曲Op.39
A.ジョリヴェ:ファゴット協奏曲
F.メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調「スコットランド」Op.56
- 出演
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松川智哉(指揮)
山宮るり子(ハープ)
エリック メスマー(ファゴット)
新潟室内合奏団
主催者からのレポートをお届けします。
新潟室内合奏団は、昭和59年に生まれた小編成のアマチュアオーケストラです。設立以来の当団の魅力は、多彩なソリストとあまり演奏されない名曲をプログラムに入れ魅力を発信すること。そんな私たちの70回目の演奏会ということで、この節目に何かできないかと、このたび、2つの協奏曲を演奏し、ソリストを二人もお招きすることを企画しました。そして、私たちの演奏を通して元気と希望をお贈りしたい、と新潟市内にいらっしゃる東日本大震災の避難者の方々と新潟市ジュニアオーケストラ教室(以下、J.O.)のメンバーをお招きすることを決めました。
この心意気をお認めいただき、第4回ウィーンフィル&サントリー音楽祈念賞をいただくことができました。また、この受賞が新潟県内初だったということで、新潟の地方紙「新潟日報」にも大きく取り上げていただきました。皆様のお陰で公演が無事に開催できました。団員一同心より感謝申し上げます。
演奏会当日。急に寒くなった新潟市にサントリー芸術財団様からお越しいただき、演奏会前に受賞式を行わせていただきました。賞をいただき気が引き締まったところで、1曲目。新潟市出身でJ.O.の卒団生でもある山宮るり子さんをソリストに迎え、G.ピエルネ「ハープと管弦楽のための小協奏曲Op.39」を演奏しました。お客様からは「こんなに素敵な曲があったのか」と有難いお言葉をいただき、J.O.メンバーからも「広いホールでハープがこんなに大きく響くなんて驚いた。とても綺麗だった。」という感想を聞きました。J.O.メンバーにとって、今や世界的に活躍する先輩の姿を見て、これからも音楽を続ける良い刺激になったと思います。
2曲目はA.ジョリヴェの「ファゴット協奏曲」。以前共演したファゴット奏者のご希望でこの曲を準備していたのですが、急遽来日が叶わなくなり、ピンチヒッターとしてマインツ州立管弦楽団の首席ファゴット奏者 エリック・メスマーさんが手を挙げてくださるという、なんとも有難い巡り合わせで演奏できることになったこの曲。不協和音が続く難曲で、本番も終始ハラハラドキドキでしたが、「不協和音が心地よかった」と書いてくださっているお客様のブログを発見。本当に良かったです。
3曲目はF.メンデルスゾーンの交響曲第3番イ短調「スコットランド」Op.56。説明するまでもない名曲ですが、当団ではこの曲を1997年と2007年にも演奏会で取り上げており、ベテラン団員の中には過去の演奏での課題を胸にリベンジに燃える者もありました。最後にアンコールとしてラヴェル「亡き王女のためパヴァーヌ」を演奏。ハープの山宮さんに3度目のご登場をお願いし(2度目は「ファゴット協奏曲」)、幻想的な雰囲気で幕を閉じることができました。
今回、この賞をいただいたことがきっかけで、メンバーと一緒にいつも演奏できることは当たり前のことではないんだと改めて感じました。この思いをいつも心に置いて、これからも演奏活動を続けていきたいと思います。そしてこれからも、私たちの音楽で新たな発見や元気・希望をお贈りすることができるよう、次の演奏会に向けて練習に励みます。