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一般財団法人松本市芸術文化振興財団MJCアンサンブル復興祈念コンサート松本with波田少年少女合唱団

  • 実施日時
    2015年8月9日(日)14:00開演
  • 実施場所
    松本市波田文化センター アクトホール
  • プログラム

    MJCアンサンブル

    「あすという日が」作詞:山本瓔子/作曲:八木澤教司

    「つゆ」「わたしと小鳥とすずと」「空の色」「明るいほうへ」 詩: 金子みすゞ/作曲:石若雅弥

    太田直樹(バリトン)

    「花のまち」作詞:江間章子/作曲:團伊玖磨

    「椰子の実」作詞:島崎藤村/作曲:大 中寅二

    「なわすれぐさ」作詞:北原白秋/作曲:飯沼信義

    「落葉松」作詞:野上彰/作曲:小林秀雄

    波田少年少女合唱団

    「未来へつなぐメッセージ」作詞・作曲:多胡邦夫

    「予感」作詞:片岡輝/作曲:大熊崇子

    MJCアンサンブル

    「Pray」

    出演者全員

    「花は咲く」作詞:岩井俊二/作曲:菅野よう子

    中柴香苗(司会)

主催者からのレポートをお届けします。
松本市波田文化センターは松本市の西部に位置した260席の小さなホールです。主に地域の方々を対象にした公演を主としています。波田少年少女合唱団はこの地区で生まれ地域の方々の愛されてきた合唱団です。同じように地元に根差した合唱団としてMJCアンサンブルとはコンクールで知り合い今回の公演の企画に至りました。東日本大震災に被災してもなお歌うことを拠りどころに集まり、さらにその勇気と元気を各地に届けている姿に共感し、ぜひ松本での公演を実現したいと思いました。

当日は市内に避難しているご家族もご招待させていただきました。コンサートの冒頭では賞状の授与式を執り行いました。

コンサートはMJCアンサンブルを中心として構成しました。子ども達へのインタビューでは会場が笑いに包まれ和やかなコンサートになりました。

ゲストとして松本出身のバリトン歌手太田直樹氏を迎え、故郷や祈りをテーマに歌っていただきました。

出演者全員で最後の一曲。「花は咲く」。
アンコールの予定はなかったものの、鳴り止まない拍手に「ふるさと」を会場も一緒に歌いました。

終演後はロビーで交流会が行われました。久しぶりの再会に子ども達の反応も心配だったのですが、一緒に写真に撮ったりアドレスを交換する無邪気な姿はとても微笑ましく、この音楽を通じたつながりが今後も続くことを願わずにはいられませんでした。

震災から年月が経つにつれ、震災の現実もニュースの中だけのことになっていきます。子ども達の美しい歌声を通してあの時の気持ちは甦り、改めて心を寄せることが出来ました。それは終演後のお客さまからのお声掛けや、アンケートから垣間見えました。
今回の公演にあたりお客様はもちろんのこと、私たちスタッフも多くの心に触れ、とても貴重な経験をさせていただきました。これからも地域に根差す公共ホールとして、芸術の出来る役割を考えながら一つ一つ丁寧な企画制作を進めていきたいと思います。
末筆ながら、この度の受賞によってこの公演が実現、成功いたしましたこと心より御礼申し上げます。ありがとうございました。