08

福島県合唱連盟いわき支部「福島県合唱連盟いわき支部 合唱祭 特別企画「水のいのち」全曲演奏会」

  • 実施日時
    2015年2月1日(日)13:30開演
  • 実施場所
    いわき芸術文化交流館アリオス大ホール
  • プログラム

    I.湯本第一中学校、湯本高等学校、コール・フロイデ
       高木彰、佐藤留美、谷恵美(指揮) 林香子(ピアノ)

    女性合唱組曲『今日もひとつ』(星野富弘/なかにしあかね)より
    ・いつだったか
    ・よろこびが集まったよりも
    ・今日もひとつ

    II.いわきメンネルコール 田中孝雄(指揮)

    『合唱のためのコンポジションⅢ』(間宮芳生)より
    ・鞨鼓
    男性合唱組曲『雨』(八木重吉/多田武彦)より
    ・雨

    III.中央台南中学校、磐城高等学校、いわき総合高等学校、好間高等学校、
    金田孝介(指揮) 武藤桃香(ピアノ)

    ・Sicut Cervus(Giovanni Pierluigi da Palestrina)
    ・Somebody’s Knocking at your door(黒人霊歌、編曲:諸井昭二)
    さくらももこの詩による無伴奏混声合唱曲集『ぜんぶ ここに』(さくらももこ/相澤直人)より
    ・ぜんぶ

    IV.いわき学友会合唱団、平FG合唱団、田中孝雄(指揮)

    ・時代(中島みゆき/編曲:横山潤子)

    V.女声合唱団ラ・ヴィアン・クール
       石河清(指揮)、佐田洋子(ピアノ)、宗教曲(石河清)

    ・Gloria
    ・Sanctus
    ・Agnus Dei

    VI.平第一中学校、平第三中学校、草野中学校、赤井中学校
    磐城桜が丘高等学校、いわき光洋高等学校
    谷恵美(指揮) 八代悦二郎(ピアノ)

    女声合唱組曲『心の四季』(吉野弘/高田三郎)より
    ・風が
    ・愛そして風
    「A Little Jazz Mass」(CHILCOTT.Bob)より
    ・Kyrie
    ・Gloria

    VII.小名浜第一中学校、泉中学校、植田中学校、いわき学友会合唱団
       いわきメンネルコール、コール・フロイデ、女声合唱団ラ・ヴィアン・クール、
       平FG合唱団、一般公募有志、片野秀俊(指揮) 鈴木千恵子(ピアノ)

    混声合唱組曲『水のいのち』(高野喜久雄/高田三郎)
    ・雨
    ・水たまり
    ・川
    ・海
    ・海よ

主催者からのレポートをお届けします。
長年、福島県いわき市で活動してきた「福島県合唱連盟いわき支部」、19団体の約300名が所属し、中学・高校・一般の合唱団体で構成されています。
震災から4年が経ち、街は復興の歩みを進めています。しかし、いわき七浜と言われ美しかった海岸線には震災の爪痕が残り、津浪に流された町の復興は遅れています。また、福島第一原子力発電所の事故により多くの避難者が共生することになり、生活の変化も感じています。そんな中、音楽で心の復興ができないかと考え、いわき市出身の指揮者、片野秀俊氏を迎え、混声合唱組曲「水のいのち」の全曲演奏会をプログラムに、福島県合唱連盟いわき支部合唱祭を開催しました。
この度は、ウィーンフィル&サントリー音楽復興記念賞を受賞することができ、心より感謝しております。
片野秀俊氏には、震災後から3年間合唱指導を受けました。発声の基礎から、音楽の楽しさを、中学生から大人までわかり易く教えていただき、地元いわきへの熱い想いを感じられました。いつか、先生に恩返しができるステージはないかと考え、この演奏会の企画となりました。
選んだ曲は、混声合唱組曲「水のいのち」。魂の循環を歌う名曲で、作曲から50年のメモリアルを迎えました。私たちにとって、海とは自然の厳しさを教えられた辛いものであると同時に、魂の還る場所であり、特別な存在なのです。支部のメンバー全員でとはいきませんでしたが、中学生と一般の団体、公募で集まった多くの合唱人が心をひとつに「いのち」のハーモニーを奏でることができました。

また、所属団体のステージでは、初めての合同ステージで普段は体験することのできない、大人数での演奏に挑戦し、バラエティに富んだ演奏会となりました。
アンコールでは、ステージと会場のメンバーが、片野氏の指揮で「ふるさと」を大合唱し、アリオス大ホールが温かい雰囲気に包まれました。
震災で立ち止まった心が、音楽の力で少しでも前に進むことができるよう、これからも合唱活動に精進していきます。