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公益財団法人千葉県文化振興財団地域復興支援事業「東総の第九2014」演奏会
- 実施日時
- 2014年12月23日(火・祝)14:00開演
- 実施場所
- 千葉県東総文化会館 大ホール
- プログラム
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ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲
ベートーヴェン:交響曲第九番ニ短調「合唱付き」作品125
- 出演
喜古恵理香(指揮)
鳥海仁子(ソプラノ)、加形裕子(アルト)、高柳 圭(テノール)、菅谷公博(バリトン)
東京音楽大学シンフォニーオーケストラ(管弦楽)
県民合唱団(合唱)、中川知夫(合唱指揮)
主催者からのレポートをお届けします。
未曾有の被害をもたらした東日本大震災からまもなく4年を迎えようとしています。
千葉県旭市も甚大な被害に見舞われました。震災以降、被災地に所在するホールとして、「文化芸術の持つ力による復興支援」をテーマに、地域の皆さんに勇気や希望、生きがいや潤いなどを与えられる、さまざまな文化芸術事業を展開してきました。
今回は、県民から広く募集し結成された県民合唱団による「第九」の演奏会で、地域の復興に願いを込めて開催しました。
開演前には、サントリー芸術財団の佐々木音楽事業部長から「第3回 ウィーン・フィル&サントリー音楽復興祈念賞」の賞状が授与され、賞状は、ロビーでご来場の皆さまに紹介されました。
演奏会では、これからの音楽界を担う新進気鋭の指揮者、喜古恵理香さんを迎え、東京音楽大学シンフォニーオーケストラ、オーディションにより選出されたソリスト達の「若い力」で演奏会を盛り上げました。参加したオーケストラの学生からは、「人を楽しませる演奏とは何か考えていきたい。」「地域の方々と一緒に演奏できて幸せでした。」といった、若手演奏家の育成や地域貢献につながるコメントが聞かれました。合唱指揮の先生は実際に被災地を訪問して、地域の様子や被災した方も参加している合唱団の現状を捉え、演奏会への想いを募らせ熱心な指導をされ、そして合唱団は「心をひとつに」を合言葉に練習に励み、復興への想いとともにステージに上がりました。
会場は、招待した災害公営住宅に入居されている方々や被災した中学校の生徒など多くの方々にご来場いただき、スタンディングオーベーションと大きな喝さいの中、終了することができました。
終演後には、中学生から「別世界のようで、ステキでした。」「初めて生でこのような音楽を聴き圧倒されました。」など感想が寄せられ、特別な時間を提供することができました。音楽の持つ力で地域に勇気や希望を与えた心の復興だけでなく、次代の文化芸術を担う世代へのアプローチなど、地域の活性化につながるすばらしい演奏会となりました。
この度のご支援により、地域の復興と音楽振興に貢献できたこと深く感謝申し上げます。今後も引き続き、「文化芸術の持つ力による復興支援」を掲げ、県民合唱団の演奏会をはじめとする様々な文化事業を展開していきます。