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アマデウス室内管弦楽団 「第27回定期演奏会」
- 実施日時
- 2014年5月11日(日)14:00開演
- 実施場所
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郡山市民文化センター中ホール
- プログラム
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モーツァルト:交響曲第10番 ト長調 KV74
モーツァルト:交響曲 ニ長調 KV111/120
フンメル:トランペット協奏曲 変ホ長調
ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.55 英雄
- 出演
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本田優之(指揮)
佐藤秀徳(トランペット/郡山市出身)
ウィーン・フィル・ハーモニー管弦楽団メンバー
(ダニエル・フロシャウアー=ヴァイオリン、
マリオ・カルヴァン=ヴィオラ、ゲアハルト・イーベラー=チェロ)
アマデウス室内管弦楽団
主催者からのレポートをお届けします。
今年で27回目を迎えた定期演奏会ですが、今年は今までにない特別な演奏会となりました。指揮者とソリストにはゲストをお迎えしたこと、さらにはウィーン・フィル&サントリー音楽復興祈念賞を受賞することができまして、ウィーン・フィルのメンバーとともに演奏できたことはこの上ない喜びでありました。ウィーン・フィルおよびサントリーの皆さまには心より感謝申し上げます。
そしてこのことが市民の皆さまにも伝わり、多くの問い合わせとともにほぼ満員の聴衆のもとで演奏することができたのだと思います。お客様たちの反響も大変大きく、私ども団員にとりましても、簡単に「刺激」ということばでは言い表せない、とんでもない演奏会をしたのだと言っても良いような経験をさせて頂いたという気持ちでいっぱいです。同じステージにいたのだという夢のような気持ちがいまだにずっと続いています。
まず、前日のゲネプロにおいて、3名の方がご登場下さり紹介されたときは本当に緊張いたしました。はるばるウィーンから私どもの演奏会のためにお出で下さったそのお気持ちに少しばかりの気持ちをということで、福島県の民芸品「赤べこ」をプレゼントいたしました。
リハーサルにおいては、各曲をそれぞれ通した後に部分的な練習に入りましたが、今回は3名ともすべて弦楽器の方々でしたので、おもにボウイング(ダウン・アップはもちろん、弓の使い方まで)をかなり細かくレッスンして下さいました。前日になってのボウイングの変更でしたので、戸惑いながらも一生懸命努力しました。当然すぎることですが、同じステージ上において本当に目の前であのあこがれのウィーン・フィルの方々の音が響き、それだけでも緊張はもちろんしましたが、喜び、嬉しさがこみ上げてくる時間を持つことができた演奏会となりました。細かいご指導が当日の本番直前まであり、私どものためにこんなにも熱心にレッスンして下さることも嬉しい限りでした。
当日はリハーサルに先立ち、ウィーン・フィルの3名の方々によるミニ・コンサートが行われました。
1曲目のシューベルト:弦楽三重奏曲 変ロ長調 D471 第1楽章の素晴らしい演奏に酔いしれ、感動の一言でした。自分たちの本番を忘れてしまうようなひととき、そして演奏でした。この曲は、現在練習しているメンバーがおり、楽譜にサインしてもらっていました。
2曲目のヨハン・シュトラウスII:チク・タク・ポルカ(オペレッタ『こうもり』より)は私どもアマデウスでも演奏したこともあり、地元ウィーンではそれこそシュターツ・オーパーでウィーン・フィルの演奏で鑑賞したメンバーも少なくありません。3曲目のシュランメル:行進曲「ウィーンはウィーン」以上の2曲は、本場の雰囲気を肌で感じることができ、やはり幸せなひとときでした。
このミニ・コンサートには、メンバーだけでなく、郡山市民オーケストラのメンバーなど、興味のある方にも来て頂きました。
本番では演奏に先立ちステージ上におきまして、客席の皆さまにも趣旨をご理解頂くためと、ウィーン・フィルの方々のご紹介もありまして、この祈念賞の授賞式を行いました。
さて、本番までの道のりですが、1月から開始した本多先生によるリハーサルは、先生の音楽に対する造詣の深さに毎回感動した練習となりました。今回採り上げた「英雄」は今までにも何回か演奏した曲ですが、本多先生の細かい指示により私どもにとりまして新たな「英雄」を感じることができました。聴きに来られた方々からの感想として、「輪郭のはっきりしたすっきりした英雄でした」とか、「小編成ならではの英雄がとても良かった」などの話を聞きますと、いわゆる大編成の「英雄」とは違っていたことも、私どもにとりまして意図したものが多少なりとも表現できたのかなとも思っています。
当団の取り組みとして、今までにモーツァルトの交響曲はいわゆる代表的なものはそれぞれ何度かずつ演奏してきましたので、7年前からはモーツァルトの交響曲においては第1番から順に採り上げて演奏しています。そして、私たちアマデウス室内管弦楽団は小編成のオーケストラとして活動していますが、年1回の定期演奏会と不定期に依頼された演奏を主として行っております。1年を通しての演奏は数少ないため、練習回数もあまり多くはないのですが、短期間でも集中して練習してより良い演奏ができるよう取り組んでいます。
ウィーン・フィルとの思い出は、以前に「ウィーン・リング・アンサンブル」の方々がいらっしゃったときに、(今回はいらっしゃらなかったですが)クラリネットのペーター・シュミードルさんたちと食事をご一緒しました。また、当団が2回のヨーロッパ公演を行ったときに「ウィーン楽友協会ホール 黄金の間」でも演奏する機会があり、ステージ上で、「このあたりに○○さんがいつも座っている!」などとメンバー同士で話した記憶もよみがえりました。
次回以降もこのような機会が持てましたらこれ以上の幸せはないと思っています。
最後になりましたが、サントリーの方々には昨年より細かい打ち合わせとともに、当日もいろいろとお骨折り頂き、また気持ちよくお世話下さいまして心より感謝申し上げます。ウィーン・フィルの方々及びサントリー・スタッフの方々、本当にお世話になりました。