サントリーホールは「世界一美しい響(ひび)き」をめざして、1986年10月12日に誕生(たんじょう)し、今年35周年を迎えます。ウイスキー、ビール、お茶、コーヒー、ジュースなど飲み物を製造(せいぞう)販売(はんばい)する会社、サントリーの2代目社長である佐治敬三(さじ けいぞう)が、「クラシック音楽を日本人の生活文化として根づかせたい」という長年の夢(ゆめ)をかなえようと、東京ではじめてのコンサート専用(せんよう)ホールをつくることを決めたのです。
佐治敬三は会社の事業を大きくするのと同時に、ゆたかな生活に欠(か)かせない文化を支援(しえん)することにとても熱心(ねっしん)でした。
サントリーホールは、それまでのコンサートホールになかった日本ではじめての試(こころ)みを多く取り入れました。客席(きゃくせき)は、ぶどうのだんだん畑のようにステージ(太陽)を向いているヴィンヤード形式で、音楽の響きは太陽の光のようにすべての席にふりそそぎます。レセプショニストが正面入口でお客さまをおむかえし、ホール内をご案内(あんない)するのはもちろん、お荷物をあずかったり、お客さまからのご質問(しつもん)にもお答えして、コンサートを心ゆくまでお楽しみいただけるようにお手つだいします。また、コンサートの合間には大人がワインやビールのお酒を飲んでくつろぐことができる、ドリンク・コーナーを設置(せっち)しました。(現在は感染症(かんせんしょう)対策(たいさく)上、営業(えいぎょう)を休止しています。)
佐治敬三の夢から始まったサントリーホールは、開館から35周年。音楽を愛(あい)する人たちの「夢を奏(かな)でる場所」として愛されてきました。この秋には35周年を記念(きねん)してガラ・コンサートや、オペラなど、はなやかな公演(こうえん)を開催(かいさい)します。
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