サントリー美術館(びじゅつかん)の6階には、茶道で使う特別(とくべつ)な部屋「お茶室」があります。いつもは公開していないので入ることはできませんが、このお茶室のひみつをご紹介(しょうかい)します!
お茶室の名前は「玄鳥庵(げんちょうあん)」。入口には、部屋の名前が飾(かざ)られています。
この「玄鳥庵」にという名前には、かくされた意味があります。実は、「玄」という字は、中国で古くから伝(つた)わる「千字文(せんじもん)」という詩の3番目にでてくる文字。「千字文」は、千種類(しゅるい)の漢字をそれぞれ1回だけ使って作られている詩で、漢字を覚(おぼ)えるのに使われてきたそうです。「玄」を「三」の意味として考えて、「鳥」は「とり」と読めば、さん・とり・庵(あん)・・・サン・トリー・庵・・・もうわかったかな?「庵」は、小さな部屋という意味があるので、サントリーのお茶室という意味なのです!
中に入ると、小さな畳(たたみ)の部屋(小間(こま))、それより広い畳の部屋(広間(ひろま))、そして、いすにすわってお茶をいただける立礼席(りゅうれいせき)があります。
今の「玄鳥庵」は、サントリー美術館が赤坂見附(あかさかみつけ)から六本木にひっこしてくるときに、前のお茶室の一部を利用(りよう)してつくられました。よく見ると、天井(てんじょう)の一部は新しいので、色がちがっています。
障子(しょうじ)をあけると東京ミッドタウンの高いビルがみえて、都会の中でもほっと落ち着ける空間です。
いつもは入ることができないお茶室ですが、月に2~3回決まった日だけ点茶席(てんちゃせき)を開催(かいさい)しています[有料(ゆうりょう)・先着順(せんちゃくじゅん)]。その日は、お茶室で季節(きせつ)のお菓子(かし)とお抹茶(まっちゃ)をたのしむことができるんです。お茶を点(た)てている様子をみることができる、お点前(てまえ)の時間もあります。くわしくは、美術館のウェブサイトで確認(かくにん)してね。日本の伝統(でんとう)文化を体験(たいけん)してみよう。
【ご注意】
・点茶席を体験するには、当日の10時から販売(はんばい)する点茶券(けん)が必要(ひつよう)です。点茶券がないと入室できません。
・3歳(さい)以下(いか)のお子さまは入室できません。