サントリー美術館(びじゅつかん)では、2014年から展覧会(てんらんかい)ごとに体験型(たいけんがた)ミニレクチャー「はじめてひらく 美のとびら」シリーズを開催(かいさい)しています。
これは、展覧会に関連(かんれん)したひとつのテーマについて、スライドを使(つか)ったやさしい解説(かいせつ)をきいてもらった後、自分だけの作品をつくったり、まわりのみんなと話したり、複製品(ふくせいひん)を使った体験をしたり、いろいろな方法(ほうほう)でテーマについてたのしく知ってもらうレクチャーです。今までに、ミニ屏風(びょうぶ)をつくって屏風のつくりのくふうをまなぶ「屏風の巻(まき)」や、複製品を使って絵巻物(えまきもの)の取り扱(あつか)い方を体験する「絵巻の巻」などを開催してきました。予約(よやく)が必要(ひつよう)なく、30分間のレクチャーだから気軽に参加(さんか)できて、子どもから大人まで楽しめるよ。
2018年1月28日(日)までの展覧会「六本木開館10周年(しゅうねん)記念展(きねんてん) フランス宮廷(きゅうてい)の磁器(じき) セーヴル、創造(そうぞう)の300年」期間中の体験型ミニレクチャー「はじめてひらく 美のとびら」シリーズは、「西洋のやきものの巻~セーヴル磁器のひみつ~」。じつは、このレクチャーを開催するために、何人ものスタッフが事前に準備(じゅんび)を重ねてきました。その準備の様子をちょっとだけ紹介(しょうかい)します。
レクチャーを準備するのは、教育普及担当(きょういくふきゅうたんとう・エデュケーター)のスタッフ。はじめに、展覧会の見どころの中から、特(とく)にみんなに紹介したいテーマを決めます。フランスのセーヴル磁器にはたくさんの魅力(みりょく)があるから、本当はどれもお伝えしたいけど、今回はその中で「色」「文様や絵柄(えがら)」「かたち」の3つのポイントを中心にお話することになりました。そして、その3つのポイントを、もっとわかりやすく感じてもらえる方法を話し合いました。その結果(けっか)、参加するみんなには作品をもとにした「ぬりえ」を使ってやきものの装飾(そうしょく)デザイナー気分を楽しんでもらうことになりました。
テーマが決まったら、写真や図を使ってポイントを説明(せつめい)するスライドを作ったり、みんなに体験してもらう「ぬりえ」のシートを作ったりします。そして、レクチャーで前に立って説明するスタッフは、お話をする練習をします。最後(さいご)にリハーサルをして、わかりにくいところはないか確認しました。開催日当日は、プリントやえんぴつなどをつくえに用意して、お客様をおむかえする準備をしたら、いよいよレクチャー本番!
レクチャーには、たくさんのお客様が参加してくれました。スタッフは、みんながぬりえをしている最中も、困っている人はいないか見守っています。参加してくれた人が「たのしかった」と言ってくれると、とてもうれしくなります。
レクチャーが終わったら、スタッフは反省会(はんせいかい)をして、次の回の準備をします。みんなが展覧会をみるのがもっとたのしくなるように、これからもいろいろなレクチャーを開催していくので、情報(じょうほう)はサントリー美術館のホームページで確認(かくにん)してね。レクチャーに何回も参加してくれた人は「美の達人(たつじん)」に認定される「フレンズ会員」制度(せいど)もあるよ。みんなの参加をまっています!