サントリー美術館(びじゅつかん)は、隈研吾(くまけんご)さんという建築家(けんちくか)が設計(せっけい)しました。日本の伝統(でんとう)と現代(げんだい)を両方感じることができて、街(まち)の中にあってもおうちのようにくつろげるような空間をめざしています。今回の「アートのまめちしき」では、美術館の中で特(とく)に日本ならではの素材(そざい)を使っている場所を紹介(しょうかい)するね。
ロビーの白い壁(かべ)は、和紙が貼(は)られています。手作りの和紙は、とっても丈夫(じょうぶ)なんだ。さらに、こんにゃくのりが塗(ぬ)られていて、汚(よご)れがつくのを防(ふせ)いでいます。美術館全体で2351枚(まい)もの和紙が使われているんだって。光があたると、やさしい雰囲気(ふんいき)の空間になるね。
階段(かいだん)の近くの茶色い壁は、桐(きり)という木が使われているよ。桐は湿度(しつど)を調節(ちょうせつ)できて、虫もいやがるといわれています。日本では、昔から着物など大切なものを入れるのに桐の箱が使われていたんだよ。つまり、美術館全体で作品を守っているんだね。
床(ゆか)に使われているのは、ウイスキーというお酒を作るための樽(たる)を再利用(さいりよう)した板だよ。長い年月にわたって使われてきた色や質感(しつかん)が魅力(みりょく)なんだ。
サントリー美術館に来たら、和の素材を使った空間にもぜひ注目してみてね。