■11月14日(土) 11時開演(かいえん) サントリーホール 大ホール
日本初(はつ)のこどものためのオーケストラ定期演奏会
2015年シーズン「オーケストラ・タイムマシーン」最終(さいしゅう)回
開催(かいさい)間近!一回券(けん)好評(こうひょう)発売中。
11月14日(土)、こども定期演奏会 第56回 の指揮(しき)者、飯森範親(いいもりのりちか)さんは東京・山形・大阪(おおさか)と日本各地(かくち)のオーケストラで指揮者として活躍(かつやく)しています。こども定期演奏会は、昨年(さくねん)の11月につづいての登場だよ。
今回は2015年シーズンの最終回。 "私(わたし)たちの時代"ということで、演奏するのは20世紀(せいき)以降(いこう)の近現代(きんげんだい)の作品です。飯森さんがこのコンサートで演奏する曲について教えてくれました。
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・今年は、「私たちの時代」というタイトルで、近現代音楽を取り上げられますね。こども奏者(そうしゃ)といっしょに演奏するハチャトゥリアンの『ガイーヌ』と、最後(さいご)に演奏するストラヴィンスキーの『春の祭典(さいてん)』第1部について教えてください。
「『ガイーヌ』の『剣(つるぎ)の舞(まい)』は、リズムが面白く、直ぐに体のなかに入る作品だと思います。今回はリズムがテーマで、こどもたちができる曲ということで選(えら)びました。でも『レズギンカ』は技術的(ぎじゅつてき)に難(むずか)しい曲なので弦楽器(げんがっき)は必死(ひっし)になって練習しないといけません。集中力をもって同じ方向を向かせることが大切です。今回の参加(さんか)は、ヴァイオリンが8人、チェロ、フルート、オーボエ、トランペットですか。『レズギンカ』は、1996年にモスクワ放送響(ほうそうきょう)で世界一すばらしいリズムをたたく小太鼓(こだいこ)奏者といっしょにやったことがあるのですが、彼(かれ)は天才的(てき)でした。通常(つうじょう)の楽譜(がくふ)とはアクセントが違(ちが)っていたのでそれを東京交響楽団(こうきょうがくだん)の楽譜にも書き加えました。」
「『春の祭典』は冒頭(ぼうとう)の有名なファゴットのソロとザンザンザンザンというリズムを聴(き)いてもらいたくて第1部を選びました。『春の祭典』を聴くきっかけはディズニーの映画『ファンタジア』で、クラシック音楽にくわしい祖父(そふ)に何の曲か教えてもらったことでした。5年生のとき、初(はじ)めて全曲を聴きましたが、それはバーンスタイン指揮ロンドン響のレコードでした。それではまって、初めて自分のおこづかいで買ったスコアが『春の祭典』です。11歳(さい)の頃(ころ)です。小学5、6年生のときには凝(こ)りまくって、バーンスタインのほか、コリン・デイヴィス指揮コンセルトヘボウ管(かん)のレコードも聴きました。ブーレーズも聴きましたが、オーケストラの自由なスタイルの演奏に衝撃(しょうげき)を受けました(笑)。19歳か20歳のとき、桐朋(とうほう)学園の文化祭で振(ふ)りました」
・「こども定期」のお客様へメッセージをお願いします。
「今回の演奏会でとりあげる、『リベルタンゴ』や『犬夜叉幻想(いぬやしゃげんそう)』は、純(じゅん)クラシックではないですが、オーケストラのサウンドに乗って聴くことのできる耳触(みみざわ)りのよい音楽ですし、現代の音楽とはいえ、耳から離れない吉松隆(よしまつたかし)さんの作品もありますし、僕(ぼく)がクラシックにのめりこむきっかけとなった『春の祭典』の第1部もあります。そして、『レズギンカ』では、力がわき出てくるリズム感をみなさんにとどけられればと思います。くわずぎらいにならないで来てみてください。現代(げんだい)音楽になじみのない方にも、ぜひ聴いてほしいです。聴いたらぜったいに面白いと思いますよ」
「力が湧(わ)き出(で)てくるリズム感―現代の音楽は、聴いたら絶対に面白い」山田治生(はるお)(音楽評論(ひょうろん)家)インタビューより
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開演(かいえん)前の10時40分からは、作曲家で、こども定期テーマ曲『みらいの空へ』を編曲(へんきょく)した日下部進治(くさかべすすむ)さんが「どうやって曲をつくるの?」「どんな勉強をしたら作曲家になれる?」など作曲家ならではのお話を語ってくれる「プレトーク」もぜひ楽しんでね。