2025.01.17
基礎研究|水沼 正昂

現在の仕事内容は?
私の所属する生命科学研究所では、健康食品および化粧品の開発研究を行っています。この部署は研究(R)と開発(D)のチームに分かれており、それぞれの役割を分担しながら、各プロジェクトに取り組んでいます。
私が担当する研究領域の一つは、脳の健康に関すること。
この分野では主に、DHAやEPA、アラキドン酸といった必須脂肪酸の研究を行っています。アラキドン酸については、効率的に生産する微生物を世界で初めてサントリーが発見した、という素晴らしい実績もあるんですよ。
現在は、これらの脂肪酸が生体内、特に脳内でどのような機能を担っているのかを解明するため、研究を進めています。
また生命科学研究所内での研究活動に加え、アカデミアの先生方との連携にも力を入れています。共同研究を通じて、多価不飽和脂肪酸の機能をより詳細に明らかにすることを目指し、研究を展開しています。
どんな学生時代でしたか?
学部生時代は、とにかく自分の興味があることに積極的に取り組んでいました。多くの留学生と交流する機会を作ったり、ドイツへ留学して異文化に触れたり、国内外問わずさまざまな場所へ一人旅をしたりと、気の赴くままに動き回る日々を過ごしていました。
広い世界を見て学ぶことで、多くの刺激を受けることができました。

学生時代の水沼さん
大学院に進学してからは、創薬系の研究に携わり、研究漬けの毎日を送りました。朝から晩まで研究室のメンバーとともに過ごし、実験結果に一喜一憂しながら、新たな知見を見出すことを目標に研究に打ち込んでいました。
このような日々の中で、チームで協力しながら課題に取り組む大切さや、継続的な努力の重要性を深く実感しました。
どんな就職活動をしていましたか?
「多くの人の健康に関わる仕事がしたい」という想いを抱きながら、就職活動に取り組んでいました。就職活動当初は、自分の研究分野に近い製薬系企業を中心に考えていました。しかし就職活動を進める中で、「本当に自分がやりたいことは薬を開発することなのか」と自問自答するようになりました。
そのような時にサントリーの社員と話す機会があり、企業としての魅力や食品領域での研究の面白さ、そして社員一人ひとりの個性の豊かさに強く惹かれました。他の企業とも迷いましたが、サントリー社員たちとの対話を通して、基盤研究から新しい事業を生み出そうとする自由闊達な風土と、挑戦を後押しする土壌に大きな魅力を感じ、最終的にサントリーへの入社を決めました。
キャリアビジョン
研究領域として圧倒的な専門性を持つこと、新素材の探索から新製品の開発に取り組むこと、社会問題の根本的な解決策となるプロジェクトを立案すること、そしてサントリーの将来の研究領域を開拓すること──私にはやりたいことがたくさんあります。これらは決して机上の空論で終わるものではなく、自分の努力次第で実現させることができる。そんな風土と土壌がサントリーには整っていると感じています。
幅広い事業を展開し、多様な社員が在籍するサントリーだからこそ、目先の課題にとらわれず、広い視野を持ちながら仕事に取り組んでいきたいと考えています。この環境で新たな挑戦を続け、社会に貢献できるような研究成果へと繋げたいです。
学生の皆さんへ
就職活動は十人十色ですが、まずは「将来自分が何をしたいのか」を具体的にイメージすることが大切だと思います。企業に入ることがゴールではなく、その先に自分がどのような仕事をしたいのか、どのような姿でいたいのかを想像してみてください。その上で、選択肢の一つとして、サントリーで挑戦したいことをイメージしていただけたら嬉しいです!
また学生時代の時間はとても貴重です。限られた時間の中で全力で学び、遊び、そして時にはほどよくお酒を楽しみながら、思い切り充実した時間を過ごしてください。
将来、皆さんとサントリーで一緒に仕事ができる日を心から楽しみにしています!
※内容・社員の所属は取材当時のものです。

水沼 正昂Masataka Mizunuma
サントリーウエルネス株式会社
生命科学研究所 研究・サービス開発2グループ