2023.11.01
【研究開発者からのメッセージ】ビール商品開発担当

ビール商品開発担当
酵母のポテンシャルを引き出してつくった美味しいビールで、お客様に幸せを届けたい。
現在の担当している仕事は何ですか?
私の所属するビール商品開発研究部では、ビールの新たな美味しさの探求とそのための技術開発に取り組んでいます。私は酵母や発酵、ビールの香りに着目した技術開発を担当しています。

今までのキャリアを教えてください。
入社時から京都ビール工場でビールづくりに携わってきました。お客様に美味しいビールを愉しんでいただくため、目指す香味を工場で具現化するビール醸造条件の設計とつくりこみを担当しました。
2020年から現部署で、ビールの原料や製法について、特に発酵制御の観点から、ビールの香りを高める技術開発に従事しています。
仕事をする上で大切にしていることはありますか?
「ワクワクを感じ、ワクワクを分かち合う」ことです。
ビール醸造では、酵母という生き物が麦芽やホップ、水といった自然の恵みの中で活動して、美味しさを生み出してくれています。時には酵母が想定外の美味しさをつくり出したり、想像していなかった反応を見せてくれたりすることがあり、とてもワクワクします。そんな時はワクワクに従い、興味津々に仮説を出しては検証を進めることが、美味しいビールを生み出す技術に繋がると感じています。
また、そんなワクワクを周囲のメンバーと分かち合うこともとても大切なことと感じています。ビール醸造はとても複雑で、1人では出来ないこと、見えないものも多くあります。想定外のワクワクを多様な視点で見ることで新しい発見に繋げられた時は本当に嬉しいです。

ビール醸造の難しさや美味しさづくりのハードルの高さに直面することもありますが、困難な挑戦だからこそ、それを乗り越えた先のワクワクは大きなものになります。仲間とワクワクを分かち合い、学び合いながら、日々楽しく美味しいビールの開発をしています。
仕事で印象に残っていることを教えてください。
商品開発研究部署1年目に、開発した技術を自ら商品開発へ展開し、実際にお客様へお届けできたことです。
ホップの華やかな香りとビールの深い味わいを両立させる抽出技術を担当し、さまざまな試行錯誤を行なう中で、今までにない香味を生み出すブレイクスルーを起こすことができました。
これがとても嬉しくて、試醸品を周りのメンバーに共有していると上司の目にとまり、「この技術で商品開発をやってみないか」と言っていただけました。商品開発未経験の私にとってはまさに「やってみなはれ」の機会となりました。
商品開発担当として初めての仕事も多く、戸惑うこともありましたが、先輩や工場の方々と共に試行錯誤し、狙い通りの香味を持つ、「ザ・プレミアム・モルツ<プラチナ>」として、お客様に届けることができました。とても愛着のある商品で、お店で実物を見た時やお客様の反響を聞いた際には、涙が出そうになるほど嬉しかったです。

今後、サントリーで実現したい夢は何ですか?
ビールは酵母の性質や麦汁のつくり方によって非常に多様な香りや味、また繊細な香味のバランスを持つようになります。私の夢は、技術開発を通して今まで世界になかったような特徴を持つ美味しいビールを生み出し、日本のビール文化を豊かにし、お客様をビールの美味しさで幸せにすることです。
※内容・社員の所属は取材当時のものです。