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2023.06.09

東日本大震災から12年。未来に向けて考動できることとは?【前編】

東日本大震災から12年。未来に向けて考動できることとは?【前編】

サントリーグループは2011年に東日本大震災復興支援「サントリー東北サンさんプロジェクト」を立ち上げ、「漁業」「こども」「文化・スポーツ・芸術」「チャレンジド・スポーツ」を中心に地域の方々に寄り添いながら活動を続けています。去る2023年4月1日、東日本大震災から12年となる今年、現地に赴き、震災を知り、未来に向けて考動することを目的に、全国から集ったサントリーグループ社員によるツアーが開催されました。

「東北サンさんプロジェクト」は、「太陽の光がさんさんとふりそそぐように、岩手・宮城・福島3県の方々に少しでも多くの笑顔と希望を届けたい」という想いで、サントリーが総額108億円を拠出して12年間、“本気で”取り組み続けているCSR活動です。

今回のツアー企画者であるサントリーホールディングス株式会社 CSR推進部の青木 瑞穂さんたちプロジェクトチームは週に一度、東北の沿岸部に足を運び、地域の方々と直接関係を築くなど、“地域のいま”と向き合っています。さらに、2021年には東北で新たな挑戦をする人を応援したいという想いから「みらいチャレンジプログラム」という地域活性化や地方創生を目指す新たな活動への奨励金事業を立ち上げました。

社員が震災について自分ごと化し、サントリーが東北で未来に向いて取り組む活動を知り、自身の考動につなげてもらいたい。その第一歩として、サントリー社員が実際に現地で学び、サントリーと被災地のつながりを実感するために企画されたのが、今回の「S活!社員ツアー」。三陸沿岸部の“震災当初・いま・未来”と、サントリーグループの想いと取り組みをツアー参加社員の声を交えてレポートします。


列車の車窓から望む三陸沿岸の「いま」

ツアーの最初の行程は、岩手県三陸沿岸を走る三陸鉄道に乗って、出発駅の盛(さかり)駅から釜石駅まで約36.6kmの道のりを「震災学習列車」で往復。サントリーの企業精神を体現する「やってみなはれ」のヘッドマークを掲げた特別列車に乗り込み、盛駅を出発します。

往路のガイドを務めてくださったのは、三陸鉄道の盛駅と釜石駅の副駅長・菊池 弘充さん。三陸鉄道沿線で撮影された震災前と震災後の写真を手に当時の状況を語ります。

三陸鉄道の盛駅と釜石駅の副駅長・菊池 弘充さん。三陸復興の語り部として、復興の経過を語り継いでいる。

「東日本大震災が発生したのは2011年3月11日の14時46分。津波は盛駅のある大船渡市に15時18分、釜石市には15時21分に到達しました。震源地は沖合130km。距離があるように思いますが、津波の速度は時速700~800km。陸地でも時速36~40kmで進みます。これは100mに換算すると約9.8秒で進む計算。

そして、東日本大震災の津波は海岸線から約9kmまで到達し、一般的な津波の3倍近い距離です。津波の高さはわずか10~15cmでもあなどってはいけません。陸地を進んだ波は、低くても泥を含み、勢いよく流れてきます。5階以上ある建物の3階以上に逃げる。これを周知・徹底するほかありません」(菊池 弘充さん)

副駅長・菊池さんが紹介する震災前後の写真を食い入るように見る参加者一同

震災前の様子と現在の様子を見比べて、復興の軌跡を辿る。


三陸地域で徹底されている被災時の心得え

震災前と震災後の写真、そして、車窓には復興の歩みを続ける三陸沿岸の街並みが広がります。ツアー参加者のひとりで、サントリーフーズ株式会社 東北支社の林 祐希さんは、震災後初めて三陸を訪れたと言います。

「震災時は15歳。正直、どこか『テレビの中のこと』と感じていたと思います。ですが今日、こうして現地を訪れ、被害の大きさに改めて衝撃を受けました。月並みですが、初めて『あれはリアルな出来事だったんだ』と痛感させられました」(林 祐希さん)

今回のツアーだけでなく、会社のCSR活動を体感・体験できる「S活!」にたびたび参加している林さん

「震災学習列車」は途中駅で一度停車。参加者一同が東北25景勝に数えられる三陸吉浜の海岸に向けて、黙祷を捧げます。

「震災を経て、釜石市の小中学生には3つの教えが徹底されています。①率先避難者になれ、②最善を尽くせ、③想定に囚われるな。皆さんも災害時には最初に逃げる人、つまり『率先避難者』になってください」(菊池 弘充さん)

そう教訓を述べ、ほどなく列車は折り返し駅の釜石駅に到着しました。

「震災学習列車」は運行ダイヤの妨げにならないよう途中停車。三陸吉浜海岸近くでは黙祷を捧げた。

釜石駅では、地元岩手県産の海の幸がギッシリと詰まった「いわて恵みづくし弁当」を。


町と復興のシンボル「三陸鉄道」

「震災学習電車」は、釜石駅から再び盛駅へと戻ります。復路でお話ししてくださったのは、岩手大学の名誉教授・齋藤 徳美さん。地域防災学を研究し、長年その成果を広く学生や地元民に伝えてきました。

「岩手県の沿岸地帯は、ひと昔前まで交通手段に乏しく、各地域が分断されていました。しかし、三陸鉄道が開通したおかげでひとつになった。これまで鉄道が廃止されて繁栄した街はありません。震災後もいち早く復旧し、復興のシンボルにもなりましたし、サントリーさんの助成金を活用して、こうした特別列車を何度も運行してきました。復興と地方創生は同義。三鉄をいかに活用して地域を活性化するか、それが命題です」(齋藤 徳美さん)

町のシンボルである三陸鉄道は、三陸沿岸のインフラとしてだけではなく、復興のシンボルとしても着実に歩みを進めています。列車の車窓からは、乗客に向けて手を振る三陸の人々の笑顔が印象的でした。

後編では、「みらいチャレンジプログラム」で助成先に選定された「レッドカーペット・プロジェクト」に参加したツアー一行。地元・陸前高田産の「三陸椿」を植樹し、赤い絨毯を敷き詰めたような美しい光景を取り戻そうという壮大なプロジェクトをレポートします。

※内容・社員の所属は取材当時のものです。

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