水と生きる SUNTORY

  • 工場行こうファクトリップ
  • 品質への取り組み
  • ドリンクスマイル
  • サントリー食品オンラインストア 新しいウィンドウで開く
  • SUNTORY WELLNESS 自分に合うサプリメントを探してみよう! 新しいウィンドウで開く
  • サントリーの人と、働くリアルを伝えるメディア「SUNTORIAN VOICE」
  • 大阪・関西万博2025 サントリー万博特設サイト

2023.06.09

東日本大震災から12年。未来に向けて考動できることとは?【後編】

東日本大震災から12年。未来に向けて考動できることとは?【後編】

サントリーグループは2011年に東日本大震災復興支援「サントリー東北サンさんプロジェクト」を立ち上げ、現地に笑顔と希望を届ける活動を行っています。前編から引き続き、全国から集ったサントリーグループの社員が現地に赴き、震災と復興を考えるツアーの模様をお伝えします。

前編では、三陸鉄道の「震災学習列車」に乗車し、被災当時の状況を学ぶとともに、復興の歩みを続ける三陸鉄道沿線の「いま」をレポートしました。
後編では、「みらいチャレンジプログラム」で助成先に選定された「レッドカーペット・プロジェクト」に参加したツアー一行。地元・陸前高田産の「三陸椿」を植樹し、赤い絨毯を敷き詰めたような美しい光景を取り戻そうという壮大なプロジェクトをレポートします。

被災地に真っ赤な椿が咲き誇る「レッドカーペット・プロジェクト」

「震災学習列車」が盛駅に到着すると、ツアー一行は陸前高田市民文化会館へ。ここでは、サントリーが「地方創生」「地域活性化」を目指して挑戦する方々を応援するプログラム「みらいチャレンジプログラム」において、助成先のひとつに選定された「レッドカーペット・プロジェクト」について学びました。

一般社団法人「レッドカーペット・プロジェクト」の理事を務める、吉田 雪希(よしだ ゆき)さんが「三陸椿」にかける思いを語ります。

「『三陸椿』は三陸地域において、一年で一番初めに咲く花。春を告げる花だから『椿』と書きます。松や杉をはじめとする多くの樹木は、震災の津波によってほとんどが流され、枯れてしまったのですが、多くの椿は津波の被害を受けても生き残り、震災の翌年もきれいに花を咲かせていました。

松や杉など横に根を張るタイプの樹木は、成長が早く、育ちやすいのですが、椿は根を真下に深く伸ばすため、育つのに何十倍も時間がかかります。その分、一度根を張るととても強い樹木なのです」(吉田 雪希さん)

「レッドカーペット・プロジェクト」についての座学。吉田さんの熱い語り口を真剣に聞き入る社員一同

「陸前高田市と大船渡市にはたくさんの椿が自生しており、陸前高田の『市の花』は椿なんです。若い人は『何もない町だ』と都会に出ていきますが、このプロジェクトを続けていけば『私の町には椿があります』と誇りを持てる子どもたちが増えていくかもしれません。

椿の花言葉が『誇り』だったことも、偶然には思えません。そして、日本で一般的な花といえば桜や梅ですが、それぞれ原産はチベットと中国。椿は日本が原産の花なのです。椿の強さや可能性、こういったことはすべて、たくさんの椿が震災で生き残ったからこそ気づけたことでした」(吉田 雪希さん)

「三陸椿」への思いを語る吉田さん。彼女の熱い気持ちに思わず涙ぐむ社員も。


震災の記憶を未来に繋げる三陸椿の記念植樹

「レッドカーペット・プロジェクト」では、この三陸椿を活かして、椿茶をはじめとするいろいろな商品を開発・販売しています。さらに、その製造過程においては、地元民をはじめ、身体の不自由な方々、震災後にふさぎ込んでしまった方々など、さまざまな人たちの雇用も創出しています。
また2年前からは、地元中学の卒業生たちによる記念植樹を実施。故郷を思い出す一助になればと、卒業生全員に自らの名前をつけた苗を植えてもらっています。

植樹した椿は生育過程で枯れてしまうことも多く、慎重に取り扱わなければならない。

座学を終えた後は、場所を移して実際に三陸椿を植樹させていただくことに。
吉田さんから植樹のコツを教わり、いよいよ作業開始。みな黙々と作業に打ち込みます。

率先して植樹に取り組んでいたサントリーフーズ株式会社 東北支社の林 祐希さんは、入社6年目の若手社員

もともとサントリーのCSR活動に興味を抱いていたという林さん。きっかけは入社間もない頃に参加した、佐賀県鹿島市で行われる「鹿島ガタリンピック」というイベントだったそう。

「サントリーが応援していたこともあって、その運営ボランティアとして参加しました。皆さんのハツラツとした笑顔を見て、『商品を通して以外にも、たくさんの人に関われる方法があるんだ!』と興味が湧いたんです。地域が盛り上がる瞬間に、自分たちが携わっている商品があり、その場が笑顔で包まれている。その光景に感動してしまって。

今回のツアーも、サントリーが復興活動をほんの少しでもサポートできていることが体感できて誇らしく感じました。今後もこうした活動に積極的に参加したいと思っています」(林 祐希さん)


東日本大震災津波伝承館「いわてTSUNAMIメモリアル」

植樹を終え、ツアーは最後の行程に移ります。到着したのは、東日本大震災津波伝承館「いわてTSUNAMIメモリアル」。東日本大震災における津波の教訓を、世界中の人々と共有し、自然災害に強い社会の実現を目指して建てられた施設です。

館内には被災した建造物や、現場写真、被災者の声などが数多く展示され、生々しい被害の実態に、言葉が詰まります。

「奇跡の一本松」。樹齢は約250年と言われ、樹高は27mにもなる。

施設内には、「奇跡の一本松」が天高くそびえ立ちます。海岸線沿いの高田松原にあった約7万本の松のうち、この木だけが唯一生き残ったことで、復興のシンボルとして称えられることになりました。荒涼とした被災地に佇む一本松のもとで、ツアー最後の記念撮影。その背後には一本松を津波から守ることとなった、倒壊したユースホステルの姿も。

被災地に足を運び、学びを得た旅の最後に、参加者全員で黙祷。一人ひとり、改めて自分たちはどんな形で復興を支援できるのか、考えさせられる時間となりました。

三陸沖に面して設置された献花台。その前にはまだ生育過程の数万本の松が植樹されている。

最後に、本ツアーの企画立案者である、サントリーホールディングス株式会社 CSR推進部の青木 瑞穂さんにお話を伺いました。

「お客様自身も体験しなければ気がつかなかった潜在的なニーズに気づいてもらう『きっかけ』づくりがしたい。サントリーホールのような文化事業をはじめ、サントリーの社会貢献活動や宣伝広告は、まさに、一人ひとりの生活を輝かせるためのコミュニケーションだと感じ、入社を決意しました」(青木 瑞穂さん)

「お酒のある空間が生む新たなつながりや輝きもありますが、製品を通してだけではなく、『人と人の輪を広げる・深さや温かさを生む』きっかけづくりを、仕事を通じて実現したいと思っています。

復興支援活動に取り組むときも、あらゆる方々が未来を考えるきっかけになるお手伝いがしたいな、と考えています。そのためには、ひとりの人間で理解できるはずもない問題だからこそ『想像力』を大切にしています。

その想いは、『みらいチャレンジプログラム』を通して現地で活躍される方々と触れ合い、地域の明るい未来を感じるたびに強くなるんです」(青木 瑞穂さん)

青木さんがCSR活動を通じて目指しているのは、ダイレクトな信頼関係づくり。

「お客様に『ボスが好き』とか『伊右衛門が好き』とか、製品のファンになってもらうことも嬉しいですが、サントリーという会社そのものを好きになっていただきたい。これもCSR活動を通して果たせる役割のひとつかなと思っています。社会貢献活動を通じてサントリーの気持ちそのものを直接届けられることが、CSRの仕事の醍醐味です。

そして何より、サントリーで働く社員の方たち自身にも、もっともっとサントリーを好きになっていただきたい。若輩者ですが、『サントリーってさまざまな分野で数多くの温かいつながりがあって、生活を豊かにしたいと頑張る企業なんだ!』って、胸を張っていただきたいです。

自分の働いている企業に誇りを持てれば、きっと日々の業務でも最後の踏ん張りがきくはず。その一助になるためにも、今後もこうしたツアーを企画し、社員の方々にサントリーがCSR活動を通して広げた輪に触れていただきたいと思っています」(青木 瑞穂さん)

※内容・社員の所属は取材当時のものです。

pagetop

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

こちらの記事はいかがでしたか?ありがとうございます!
サービス改善に役立てます!

サントリーで働きたい!という方は
採用サイトもご覧ください

RECOMMENDおすすめの記事