水と生きる SUNTORY

  • 工場行こうファクトリップ
  • 品質への取り組み
  • ドリンクスマイル
  • サントリー食品オンラインストア 新しいウィンドウで開く
  • SUNTORY WELLNESS 自分に合うサプリメントを探してみよう! 新しいウィンドウで開く
  • サントリーの人と、働くリアルを伝えるメディア「SUNTORIAN VOICE」
  • 大阪・関西万博2025 サントリー万博特設サイト

2023.04.26

サントリーが家具を作る理由とは? ウイスキーを育んだ樽の第二の人生

サントリーが家具を作る理由とは? ウイスキーを育んだ樽の第二の人生

サントリーがお酒やソフトドリンクの他に、家具を販売していることをご存じでしょうか? 家具以外にもテーブルウェアやインテリア雑貨など、ちょっと自慢できるようなこだわりのアイテムが揃っています。素材はウイスキーを育んだ樽。樽としての寿命を終えて、家具としての第二の人生を歩み出すのです。今回はそんな物語のある商品を扱う「サントリー樽ものがたり」担当のサントリー株式会社 スピリッツカンパニー ウイスキー原酒生産部の神吉さんが開発エピソードを交えて紹介します。

サントリーが家具を作る理由とは

何十年もの間ウイスキーを熟成させた樽はやがてその役目を終え解体されますが、その材は木としてはまだまだ現役です。サントリーではウイスキーを育み続けた樽材をさらに長く大事に使い続けたいと考え、樽材の再生に取り組んできました。

解体した樽材は曲がっていますが、これを再び真直ぐに伸ばし、表面を削れば美しい木材が現れます。その材を利用して、家具やインテリアを作ります。

「サントリー樽ものがたり」では家具を販売していますが、家具を売ることが目的ではありません。ウイスキーを育んだ樽を再生した家具やインテリアを通して、ウイスキーをさらに味わい深く愉しんでいただくための空間、そしてウイスキーのある生活をお届けしています。生まれ変わったウイスキー樽に触れ、ウイスキーの過ごした時間に思いを馳せながらウイスキーを愉しむ、そんな贅沢な時間のお手伝いがしたいと考えています。

ところで、その家具はサントリーが作っているのかというと……そうではありません。サントリーで飲料は作れますが、家具を作るノウハウはありません。そこでいろいろな家具メーカー様や木工所様の力をお借りしています。大手家具メーカーの『カリモク家具』様もその一つ。樽を再生した材(樽材)の魅力(良さ)に共感いただき、本格的なダイニングセットやリビング用品などを製造いただいています。


樽の形をコンセプトにしたダイニングセット

2021年10月、ウイスキーの世界観を具現化する樽ものがたりの新機軸として、「TARURU(タルル)」ダイニングセットを発売しました。

TARURUのコンセプトは「樽の形」。ウイスキーづくりに欠かせない樽のフォルムをベースに、ハイボールのように軽やかに楽しめる家具を目指しました。随所に取り入れた樽の曲線と、樽材そのままの明るい色合いが、今の暮らしにちょうどいい、ダイニングセットです。


TARURUができるまでをインタビュー

開発に携わった、カリモク社でデザイン・品質担当の酒見さん(写真中央)、設計担当の澤さん(写真右)、サントリーの樽ものがたり担当の高橋さん(写真左)の3名に開発までのエピソードなどを聞いてみました。

言い出しっぺ・高橋さんの想いは重い?

企画の発端は高橋さんの強い想いにありました。

「樽ものがたりの商品はウイスキー好きの方だけでなく、樽の再生商品であることとそのストーリーにたくさんの人から共感をいただいています。ただ若い人や女性にとっては、ちょっと男性的というか重厚感のあるイメージが強いようです。そこで、これから新しい生活を始めようとしている若い人たちに向けて、もっとカジュアルな家具を作りたいとカリモクさんに相談しました」(高橋さん)



悩めるカリモク社・酒見さん

「樽材の家具を作るとき、“ウイスキー”のイメージを大切に、今まではまっすぐな重厚さを表現してきました」と語るのは、カリモクのデザイン・品質担当の酒見さん。今回話を聞いた時、正直その難しさに困惑したそうですが、高橋さんの熱意と押しに負けて(笑)、これは新しい挑戦だとやる気にもなったそうです。

「樽についてあらためて勉強しました。若い世代に人気のある家具のエッセンスを加え、どうすれば樽のフォルムに仕上げられ、樽のイメージを訴求できるのか。樽材で曲線ややわらかさをどのように表現し、その上で家具としての安全面や使いやすさを両立させるにはどうすればよいか。悩みながらも新しいことを創造する楽しみと、日々高いレベルに近づいていることがモチベーションになりました」(酒見さん)

想いが重なるその時は

二人のこだわりでいくつものアイデアが出ましたが、そのイメージと方向性がピタリと合ったのは、ある日、酒見さんが見せてくれたデッサンでした。いくつか候補があるなかで、高橋さんが選んだのは製作するにはかなり大変な案だったそうです。
しかし、高橋さんの押しと熱意を受け、それなら期待以上の商品を作ってやろうと酒見さんの匠魂に火がつきました。一枚のデッサン図が両社の熱い想いを一つにした瞬間でした。

方向性が決まり、いざ図面に落とし込むと、椅子の構造が想像以上に難しいことがわかりました。そこからは設計の澤さんの出番です。

「デザインは決まりましたが、この椅子は通常の組み付け方ではできません。いろいろと勉強し、工夫しました。ヒントになったのは本物の樽を作る工程です。それが何かは秘密ですが……椅子の裏側を見てください。どうやって組み付けているの?と聞かれたら、それが最高の誉め言葉です」(澤さん)

カリモク家具の工場で、完成間近の商品を前に説明を聞く高橋さん(右から2人目)

「樽材を使った素敵なダイニングセットで団らんを楽しんでもらいたい」という高橋さんの想いと、それを見事に形にしたカリモク品質を支えている匠の力。
最後に、出来上がったTARURUを前に感想を語ってもらいました。

「樽のフォルムをやさしく表現できました。長い年月活躍してきた樽のように、この家具も大切に長く使っていただきたいです」(酒見さん)

「やさしく軽やかな樽のダイニングセット。これから新しい生活を始める方に早くお届けしたい。樽と暮らす生活を演出させていただきたいと願っています」(高橋さん)

※内容・社員の所属は取材当時のものです。

pagetop

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

こちらの記事はいかがでしたか?ありがとうございます!
サービス改善に役立てます!

サントリーで働きたい!という方は
採用サイトもご覧ください

RECOMMENDおすすめの記事