2023.03.29
【特集】ブランド開発のウラ側・前編~商品を担当して1番嬉しかった出来事は?~

その年でいちばん「やってみなはれ」を体現したチームへ送られる『やってみなはれ大賞』 。そんな賞を受賞した先輩へ、話を聞きました。
- チームでどんなことに取り組み、どんなやり取りがあった?
- 「やってみなはれ」が持つ意味とは?
- サントリーで働く醍醐味って?
──などなど。
サントリー社内の雰囲気を感じてみてくださいね!
『やってみなはれ大賞』 とは?:
世界中のサントリーグループ社員が自らの旗を掲げ、結果にこだわり挑戦を続ける風土の醸成を目的に、2015年に創設。社員一人ひとりの「やってみなはれ」の実践が、サントリーグループの成長と原動力になっています。
先輩紹介

ながまき先輩
2014年(新卒)入社
マーケティング
2014
- サントリースピリッツ
- 企画部に所属
2015
- サントリースピリッツ
- リキュール・焼酎部へ異動
2017
- 「こだわり酒場のレモンサワー」担当
2019
- 「チームレモンサワー」として、『やってみなはれ大賞』最優秀賞受賞
2021
- 産休育休
「こだわり酒場のレモンサワー」を担当し、2019年『やってみなはれ大賞』で最優秀賞を受賞したながまき先輩へインタビュー(前編・後編)。
前編となる今回は、「こだわり酒場のレモンサワー」を開発するプロジェクト(以下レモンサワープロジェクト)が始まったきっかけや、大切にしていること、周囲を巻き込んで前に進む様子など、最優秀賞受賞に至ったブランド開発のウラ側を深掘りしていきます。ぜひ最後までご覧ください。

プロジェクトの始まりは「面白そう!」から
まずは、ながまき先輩とレモンサワープロジェクトとの出会いから教えてください。入社何年目にこのプロジェクトの担当になりましたか?
ながまき: 入社5年目(2017年)にプロジェクトの立ち上げから携わり、翌年2018年2月に「こだわり酒場のレモンサワーの素」を発売しました。
どのようなきっかけで、このプロジェクトは始まったのでしょうか?
ながまき:当時、「何か新しいことを生もう!」をミッションに掲げたブランド開発チームに所属していました。「こだわり酒場のレモンサワー」は、そんなチームでの議論の中で出てきた案です。お客様の中でレモンサワーや炭酸水の人気が高まっているのを知って、「自分で炭酸水で割って愉しむレモンサワーがあったら面白そう!」と話したことをきっかけに、このプロジェクトが始まりました。
今ではずいぶん規模の大きなプロジェクトになりましたが、当時予想していましたか?
ながまき:全く予想していませんでした。最初は少人数のチームで取り組み、販売したのも瓶のみでした。この瓶が想定以上に売れて。この売れ方に当時の社長がチャンスを感じてくれたこと、また、営業現場から届く嬉しい声や熱量を会社へ伝え続けたことが功を奏し、翌年には業務用製品と缶の販売にこぎつけました。瓶と業務用製品・缶では市場やお客様の特徴が異なるので、それぞれの専門家であるマーケティング担当や営業担当も巻き込み、どんどんチームが大きくなっていきました。
売上だけではなく、「声」も大切にしたことが、会社を動かしたんですね。
ながまき:営業現場の反響をつぶさに教えてくれる営業担当の声は非常に有難く、頼りにしていました。加えて、当時は毎日のように居酒屋へ行き、お店の人に味のこだわりを聞いたり、お客様の反応を聞いたりもしていました。多くの声が聞きたくて、一日に何件もお店を回る日も。同じチームのデザイナーや中味屋さん※ と一緒に行って、「この店のレモンサワーの美味しさの○○な部分が良いから、製品に取り入れたいよね」とその場で議論することもありました。
※中味屋さん:製品の中味(味わい)を開発する人のこと。
今も昔も変わらない大切な想い
ブランドが大きくなっていく中で、意識していたことはありますか?
ながまき:ブランドの核となる一番大事な部分は何なのかを、チームでとことん議論するようにしていました。業務用製品や缶へブランドを拡大しても「“明日も明後日も10年後も毎日飲みたい!”と思えるような製品にしよう」とチーム皆で約束しました。
「明日も明後日も10年後も毎日飲みたい」というコンセプトが生まれた背景が知りたいです!
ながまき:実はある日の仕事帰りに、サラリーマン風の男性が居酒屋をちょっと覗いて「やっぱり今日はやめておこう……」という様子であきらめて帰っていく姿を見かけたことがありました。なんてことはない日常の光景だとは思いますが、だからこそ、同じような方はたくさんいるだろうなと考えてしまって。そのような方が自宅で楽しめる、ちょっと幸せになれるような“お店のあのレモンサワー”を作りたい。そう思ったのが始まりでした。
このプロジェクトを担当して、1番嬉しかった出来事を教えてください。
ながまき:お客様から直接「俺にとって大切な商品を開発してくれてありがとう」と言われたことです。顧客調査の一環でブランドを愛するファンの皆さんに集まっていただいたことがあり、その際にかけられた言葉です。ほかに「大好きだから、自分の娘が成人したらこれで最初に乾杯しようと思っているんだよね」という声ももらい、非常に嬉しく、心に残っています。
ブランドに込めた想いが、お客様へしっかり届いているようで嬉しいですね……! コンセプトのもとになった、「今日はやめておこう……」とあきらめていたあの方にも、きっと届いていると信じます。
前編では、プロジェクトで大切にしていることや、周囲とのやり取りなど、『やってみなはれ大賞』最優秀賞受賞に至った背景について聞きました。
後編では、この賞を通して垣間見えた会社の姿や、「やってみなはれ」に込められた想い、サントリーで働く醍醐味について深掘りしていきます。後編もぜひご覧ください。
※内容・社員の所属は取材当時のものです。