私はアンクル・トリス。
私はアンクル・トリス。
1958年の誕生以来サントリーの挑戦を見続けている。サントリーのことなら現役社員の誰よりも詳しいんだナ。
グローバルトップを目指すサントリーの「らしさ」が現れている戦略を、私が領域別に解説するゾ。
この項では、サントリーが「環境・健康は経営基盤であり、それへの取り組みは競争戦略である」と考えていることに注目してほしい。
アンクル・トリスとは?
1950年代、日本が戦後の経済復興で活況づく中、サラリーマンの一日の疲れを癒すオアシスとしてトリスバー・サントリーバーといった大衆バーが雨後のタケノコのように日本全国に出現しました。
バーの止まり木で一杯のウイスキーを楽しむ人々の心情を、等身大で語る存在として産まれたのが「アンクル・トリス」であり、当時寿屋に在籍していた柳原良平氏の筆によって誕生しました。若い頃からお酒と言えばウイスキー、「とりあえずハイボール」が口癖。小心者だが時々思いきったこともする。
どこか憎めない多くの人から愛されるキャラクターとして、1958年の登場以来トリスブランドの象徴としてTVCMや広告でサラリーマンの気分を代弁してきました。現在は、バーテンダー姿に装いを代えるものの、親しみやすいキャラクターはそのままに、トリスハイボールの魅力を伝える存在としてTVCM・広告に登場しています。
※もっと知りたい方はこちら(環境活動 - YouTube)
地球温暖化による災害の発生や生物多様性の喪失、サプライチェーンに関わる人々の人権尊重など、環境・社会問題は地球や人類の未来にとって目を逸らすことの出来ない課題だ。
サントリーグループはこのようなサステナビリティへの取り組みを最重要の経営戦略に位置づけている。
中でも、「水と生きる」を社会との約束に掲げる企業として、水のサステナビリティには力をいれている。
生産拠点の水使用量の継続的な削減はもちろん、水源涵養活動にも積極的に取り組み、日本の「天然水の森」活動では、生物多様性豊かな森づくりを通じて国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養しているんだナ。
事業活動を展開する世界各地でも水源涵養活動を展開、2030年には全世界の自社工場の半数以上でウォーターポジティブを目指している。
日本で始めた次世代環境教育「水育」活動をベトナム、タイ、インドネシア、フランスにも拡大し、2021年は中国、2022年にはスペインでも開始しているゾ。
温室効果ガス(GHG)削減においては、世界の気温上昇を1.5℃以内に抑えるためのチャレンジングな目標の旗を上げた。
2050年までに「バリューチェーン全体でGHG排出の実質ゼロ」というビジョンの下、2030年までに「自社拠点でのGHG排出量を50%削減」「バリューチェーン全体で30%削減」を目指す。
再生可能エネルギー由来の購入電力への切り替えや、内部炭素価格の運用による設備投資促進など、大胆かつイノベーティブに取り組んでいくゾ。
プラスチック問題でも、世の中に先駆けた取り組みで世界をリードしている。
使用済みペットボトルを再生して新たなボトルを作る「ボトルtoボトル」水平リサイクルの実用化と推進に長年取り組んでいる。2021年には植物由来原料100%使用ペットボトルの開発にも成功した。
2030年までにはグローバルで使用するペットボトルの素材をすべてサステナブルなものとし、化石由来原料の新規使用ゼロを目指しているんダナ。
革新的な技術開発への挑戦と多様なステークホルダーとの協働で、今後も循環型社会の実現に大きく貢献していくゾ。
世界は激しい環境変化の只中にある。あらゆる環境に対応しながら企業が持続的に成長し続けるためには、野心的なイノベーションに挑戦し、付加価値を生み出していくことが欠かせない。たゆまぬ価値創造のためには、それを生み出す「人」を(価値創造の)源泉=資本と捉え、経営者がリーダーシップをとって継続的に人への投資を行うことが肝要だ。
そうした考え方は「人的資本経営」と呼ばれ、日本政府も強力に推進しているゾ。
サントリーでは1899年の創業から「人は資本」の経営に取り組み、企業文化として定着して久しいと自負している。
新しい挑戦に取り組む「やってみなはれ」を実践して成長し続けるためには、失敗を恐れず若い時から大きな仕事を任せ、中長期的な目線で人を育て続けることが必要だった。
サントリーではそれを「人本主義」と名付け、経営の根底に据えてきたんだナ。
「人材は原酒と一緒や。短期で決めつけたらあかん。長い目で見てやらなあかん」という、日本初の国産ウィスキーづくりに挑んだ2代目社長佐治敬三の言葉にもその姿勢は表れている。
一方で、受け身で教育や機会を受け取るだけでは、学びの定着や成長には繋がらない。
社員が自ら考え、自ら目指す。キャリアにオーナーシップを持つことが大事だ。
サントリーでは、毎年の「キャリアビジョン面談」で、社員がマネージャーと一緒に自身の中期的なキャリアを描いているゾ。
数々のグローバルM&Aを経て、社員が配置されうる事業や拠点が飛躍的に増加した昨今、グループ内にキャリアビジョンを描く上での豊かで魅力的な選択肢が溢れている。
応募型・選抜型の研修や、多様な社内公募など、転職などをすることなく大胆なキャリアチェンジ・スキルチェンジが可能な仕組みもますます強化中だ。
そして何より、サントリーは個人のキャリアビジョンをとても大切にしており、社員・マネージャー・人事担当者が三位一体となって、それぞれの才能が輝くキャリアの実現に真摯に取り組んでいるんだナ。
その成果は、さまざまなハイエンドな人材の輩出につながり、サントリーのグローバルな成長や社会貢献として結実している。
国内の現場で活躍した経験を活かして、グローバル・プロジェクトリーダーや全社DXを推進するデジタル人材、MONOZUKURIの価値観の伝達役、世界各拠点のノウハウを水平展開するCoE(※)の担当者を目指すなど、入社後のキャリアの行く先には無限の夢が広がっているゾ!
※CoE Center of Excellence 世界各地に散らばる優秀な人材・ノウハウ・設備などの経営リソースを1カ所に集約すること。