三宅 隆人Takato Miyake
Multi Cultural Luxury Specialistとして、主にAAPI(Asian American Pacific Islander:広い意味でのアジア系)オーナーが経営する料飲店に向けての営業活動を行っています。主なミッションは、売上達成はもちろんのこと、影響力のあるレストランやバーシーン等でブランドの良質な接点を作ることにあります。ハウスカクテルでの当社製品の使用、ブランドのメニュー掲載、バックバーへの配荷等の日常業務に加え、消費者を対象としたイベント、スタッフトレーニング等、ブランドの魅力を伝えるアンバサダー的な活動も重要な仕事です。
とは言っても、実際は毎週バーに顔を出してバーテンダーに名前と顔を覚えてもらったり、お土産にドーナッツを差し入れたり、パワーポイントでメニューを作ったりするなど、カッコよさとは程遠い泥臭い仕事がほとんど(笑)。ただ、「日本に洋酒文化を創る」という創業者・鳥井信治郎の想いが生んだ商品が海を渡り、スピリッツ&カクテルの本場アメリカで市場を切り拓こうとする挑戦に、自分も貢献できていることに大きなやりがいを感じています。
アメリカで営業活動をしていると、社内外であらゆる文化と価値観の違いを感じます。それはシンプルに刺激的で、逆に自分自身や日本について深く考えたり勉強したりする良い機会でもあります。そして文化や商習慣が違っても結局はヒトとヒトの関係性が最も大事で、その関係性を創っていくには、常にポジティブであること、報連相をしっかり行うこと、三方良しを心掛けることなど、日本と全く同じ働き方が求められる点にも面白さを感じます。
一方でヒトとヒトの関係性が大事だからこそ、ゼロから関係を構築するのは簡単ではありません。同僚や競合のセールスはほとんどがこの町で生まれ、育ち、バーテンダーやディストリビューターとして業界経験が豊富なため、ビジネス以上の長くて太い関係性を築いています。その中で見ず知らずの日本から来た営業パーソンがドーナッツを差し入れたり、新たに関係性を築くのはたやすいことではなく、日々試行錯誤の連続です。
海外で働いてみて感じるのは、まだまだSuntoryが世界で勝負していく為にやるべきこと、やりたいことがたくさん残されているということです。日本でサントリーと言えば、「烏龍茶」「角瓶」「プレモル」「セサミン」等々、高品質でおいしい商品イメージを持たれたり、「やってみなはれ」に代表されるポジティブな感覚が連想されたりしながら、幅広い世代の方々に愛されています。
しかし海外に目を向けると、サントリーも含めてそこまで強いBIGブランドや、幅広いポートフォリオを持つ食品企業はありません。飲料事業が大きい国では酒類の規模が小さかったり、同じ事業内でも隣接ブランドとシナジーを生み出し切れなかったりするからです。
だからこそ飲料と酒類をまたいだブランドの育成と生産・流通網の構築、コーポレートブランディングの強化、事業と地域の垣根を超えた人材の交流・育成などを通じて、世界で最も愛されるグローバル食品酒類総合企業=「One Suntory」を実現させたいし、その実現に貢献することが今の私の目標です。
そのためにも酒類での営業スキルをバックボーンにしながらも、過去の経験にとらわれず様々な国や部署で多彩な経験を積み、事業や国境の垣根を超えてサントリーの成長を牽引できる人材になりたいと思っています。
* 内容・社員の所属は取材当時のものです。
9:00
12:00
13:00
14:00
19:00