神津 早希Saki Kozu
現在私は日本のRTDブランドを海外に展開するため、中味の開発と現地製造現場の立ち上げ業務を担当しています。
海外市場で成功するには日本の中味のまま横展開するのではなく、日本のRTDならではの繊細かつ複雑な味わいと、現地の食文化や嗜好にマッチした味わいの、それぞれの良さを併せ持つ中味へとブラッシュアップすることが必要です。それを支えるのは、100年を超える洋酒作りで培った高度な技術と知見であり、現地のR&Dやマーケティングチームとタッグを組んで、高品質なRTDを世界中に展開しています。
異なるバックグラウンドを持つ仲間たちと共に、言葉の壁を越えて共通のゴールを目指すのは大変ではありますが、とてもやりがいを感じます。私を含めて日本人は、ストレートに意見を言わず間接的に話をしがちですが、曖昧な表現をしたためにミスコミュニケーションが生じ、思わぬ方向に仕事が進んでしまったことは何度もあります。自分の意見やスタイルを押し付けずに、相手を尊重して柔軟に仕事を進めていくための方法論を、日々の仕事の中で学んでいる気がします。
2019年から約3年間、「こだわり酒場のレモンサワー」を担当。「お客様にとって何が一番『生のレモンを絞ったお店で飲む味』か」のヒントを得るため、居酒屋からバー・レストランまで、メニューにレモンサワーがある店にひたすら通って経験値を積み重ね、その甲斐あってレモンRTDカテゴリーでシェアNo.1に輝く人気商品となりました。
次に担当したのが、「のんある晩酌 レモンサワー ノンアルコール」です。3つのゼロ(アルコール、カロリー、糖質)を守りながら、お酒好きが喜ぶ「本格感」「酒感」をどう表現するか。初のノンアル商品の開発は私にとってかなりの難題でしたが、レモンサワーの開発で培った経験や、香味設計思想をフルに活かすことができました。発売後にお客様から「今まで『今日はノンアルで我慢しよう』だったのが、この製品に出会ってからは『今日はノンアルを楽しもう』という意識に変わった」と言っていただいた時は、中味開発者冥利につきる喜びを感じました。
この先挑戦したいテーマは、海外で新ブランドを立ち上げてRTD大国である日本に逆輸入すること。世界には多彩な食文化が満ち溢れているので、まだ日本にない味わいをお客様にお届けした時のことを想像すると、今からワクワクします。
* 内容・社員の所属は取材当時のものです。
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