金谷 彩
Aya Kanaya
サントリー株式会社スピリッツカンパニー 生産部大阪工場
現在の主な業務は蒸溜して原料酒を作ることと、技術課題を改善することです。製造現場に近い工場でのオペレーション業務を通じて、サントリーのものづくりについて学ぶ機会が非常に多いですね。蒸溜は製品の製造工程の上流にあたる部分で、蒸溜してできた原料酒は「ROKU(六)」「翠」「こだわり酒場のレモンサワー」など多種多様な製品の味づくりの鍵となります。責任は大きいですが、味づくりに直接かかわれることに喜びとやりがいを感じています。蒸溜する過程で、各原料酒の蒸溜方法の特徴やその背景、使用する設備と意義についてできるだけ深く理解するよう意識しています。また、原料や蒸溜途中の定時的な官能を行い香味の繊細な変化を感じ取れるように努力しています。技術課題の解決においては、より美味しく、より品質を安定させるために課題を設定し、改善に向けて取り組んでいます。周囲の方々にも協力していただきながら日々奮闘中です。
「思ったが吉日」を貫き、様々なことに挑戦できた学生時代でした。学業では早期卒業を目指して達成し、サークルでは、子ども向けの科学体験会を行うサイエンスキッズという団体で学生統括を務めました。旅行も好きで、コロナウイルスが流行る前は国内外で10回ほど行きました。新しい場所に行くのも好きでしたが、同じ場所でも時がたつと感じ方が変わってくるので何回も行っていましたね。大学・大学院では、研究にも力を入れてきました。今の仕事内容とは少し離れた内容の研究でしたが、学生時代に培った研究への姿勢や伝え方は今も活かされています。
大学・大学院の専攻が生物だったということもあり、食品業界の他、殺虫剤業界、化粧品業界、医薬品業界などについて調べていました。最終的には「食を通して人に豊かさを届けたい」と思い、食品業界を中心に20社ほどエントリーしました。その中でサントリーにした決め手は、「やってみなはれ精神」と「人」です。創業者鳥井信治郎の「やってみなはれ」の精神が、100年以上経った今でも理念として受け継がれているだけでなく、その精神が会社中に浸透しているところに魅力を感じました。また就活中にお会いした社員の皆さんがとてもあたたかく、自らの仕事に誇りを持って働いている人が多かったのも理由の1つです。
広い視野を持ち、市場を変えていける人になりたいですね。潜在的なお客様のニーズに気づき、「リキュールといったら○○」「コーヒーと言ったら〇〇」というような既成概念にとらわれない商品を開発し、お客様のニーズに応えられるようになりたいです。その一方、現場での仕事を通じて現場でできること、できないことがあることを学びました。また、今はサントリーのこだわりや強みも理解を深めている段階です。お客様のニーズにサントリーの強みを掛け合わせ、現場で実現可能かどうかまでを考え、広く深くものづくりをする人になっていきたいです。今後のキャリアはまだ模索中ですが、どんなキャリアに進むにせよ「基礎を広くしっかり築くこと」が大事であると考えているので、やりたいことにこだわりすぎず、まずは広く経験を積みたいと考えています。
就活では自分を振り返るいい機会であると同時に、悩むことも多いかと思います。私はどんな人になりたいか分からずとても悩みました。そんなときはぜひ周りの人に相談してください。実は自分の中で答えは決まっていて、それが言動に現れていて周りの人が気づいてくれていることがあります。また人に話すことで自分の考えや意見がまとまり、新たに気づくこともあると思います。自分で思いっきり悩んだ後はぜひいろいろな人に聞いてみてください。自分の人生を左右する大きな決断を1年もしない期間で決めるのは勇気がいることだと思いますが、後悔のないよう頑張ってください。応援しています!