INTERVIEW.06
NORIHISA
MIYAKAWA
PROFILE
宮川 典久
サントリーウエルネス株式会社
DX推進部長
サントリーシステムテクノロジー株式会社
デジタルサービス部部長
2022年入社
CAREER
大学卒業後、大手システムインテグレーターに入社。公共系を中心とした大規模サイトの開発業務に携わる。2012年、国内大手のIR・販促事業会社に入社。新規プロダクトの立ち上げ、全社フレームワークの改善、内製化によるスクラム開発の推進等を担当。エンジニアリング組織の室長として、エンジニアの価値を高める組織戦略、環境整備を推進。2022年1月より現職。
CHAPTER.01
デジタルを活用した「ビジネスモデルの刷新」と「既存事業のプロセス進化」を両利きに進めているのがサントリーウエルネスのDX
サントリーウエルネスのDX推進はまだ始まったばかり。まさに荒野の開拓といった感じでやるべきことが無限にあるため、私の担当業務も多岐にわたっています。
そもそもDXとは何か。
世間的には「デジタルを活用した業務効率の向上」といった意味で用いられることも多いですが、DXの本来の意味は「デジタルを活用したビジネス刷新」となります。しかし、そこに行く手前に「デジタルの活用によるプロセスの進化」や、「システムのモダナイズ」といったフェーズが必要な場合もあります。サントリーウエルネスでは、サプリメントを提供する「モノ」のビジネスから、サプリメントとサービスを提供してこれまで以上に健康に貢献することが出来る「モノ+コト」のビジネスへと刷新することを目指しています。
一方で、既存事業においてもデータやデジタル技術を活用したプロセスの進化の余地も多々あり、新たなビジネスモデルを構築することと並行して、既存ビジネスモデルを成長させる両利きの運営が求められています。そのためDX推進部では「デジタルを活用したビジネス刷新」と「既存事業のデジタルによるプロセス進化」、そしてそれらの前提として「既存システム群のモダナイズ」を並行して進めています。とはいえ、まだまだ人が少ないので、UI/UXから開発ディレクション、アーキテクト、SRE、データサイエンスなどを、少人数でやり繰りしている状況です。
技術とビジネスの両方に興味を持ち、変化をチャンスと思える人を求む
多岐にわたるDX人材のなかでも、今、サントリーで特に求めているのがTPM(テクニカルプロダクトマネージャー)とSRE(サイト信頼性エンジニア)です。
TPMは開発技術の専門性を前提に、ビジネス目的を理解し、ビジネスをどう成長させるかを技術サイドからリードする役割と定義しています。サントリーウエルネスではレガシー化した既存システムの急速なモダナイズが必要であるのに加え、「モノ+コト」に向けた新サービスの開発も進めているため、レガシーからモダンまでの幅広いスキルセットを持つ人が理想です。ただしスキルさえあればOKという訳ではなく、サントリーのビジネス自体に興味を持てる人が必要であると考えています。
一方SREに関してはテクニカルなチャレンジの場が無限にあります。
前述の通り既存システムのあり方や新サービスとシステムの目的自体が変わっていく中で、システムの開発方法も大きく変えていく必要があり、これまでのアプリチームとインフラチームという構成からDevOpsチームとそれを支えるSREチームというチーム構成へと変更しようとしています。
これからさまざまな変化が起きていくなかで、WEBサイト全体の信頼性を高めるためにやるべきことは山ほどあります。変化をチャンスと捉えられる人なら、アプリサイド出身であれインフラサイド出身であれ、今までのキャリアに関係なく技術的に大いに楽しめる仕事になるでしょう。
CHAPTER.02
エンジニアは、カオスの中で仕事に向き合い問題に対処する時にこそ成長できる
私自身も身を以て体験してきたことですが、未完成な組織が事業を拡大していくフェーズに身を置くことは、エンジニアにとって大きな成長のチャンスです。不確実性の高い仕事が多数ある中で、それをエンジニアリングにより解決していく事により、様々な経験を積むことが出来ます。
サントリーウエルネスでは既に多数のユーザーに向き合っているため、新たに作るサービスにおいてもフェーズの急速な変化が見込めます。システムは負荷が高まる時に初めて問題が起きることが多いため、いろいろな問題が顕在化する1→100に拡大していくフェーズにおいて、より高い経験値を得られると考えています。
自分の強みを伸ばしながら遠慮なく、
やりたいテーマにチャレンジしてほしい
DX推進部はまだ組織として完成途上にあるので、あちこちに“こぼれ球”的なおもしろいテーマが散らばっています。そのこぼれ球に気づき、拾い、そしてやりたいと思ったテーマに遠慮なくチャレンジしてほしいです。成果が上げればそれが個人の評価にもつながり、自分自身の成長にも結びつくはずです。
一緒に働くエンジニアの方々には、「個」の強みを活かしてほしいと思っています。強みを伸ばしその力を最大限仕事の中で活かしてほしいからこそ、遠慮はしてほしくありません。チャレンジしてうまくいかない場合は、組織としてフォローすればいいだけの話。若手がどんどん現場に入って実際にプロダクトを開発し、いろいろな経験が積める育成の場にしていきたいと考えています。
CHAPTER.03
シニア世代のニーズと本気で向き合うことはとてもチャレンジング
これまでのサントリーにいなかったITの専門人材をどんどん採用し、そこに権限も渡していくということに、サントリーとしての変革への本気度を感じています。
DX推進役としての立場上、かなり激しい業務変革を推し進めているつもりですが、誰かに止められることもなくスムーズに仕事を進められていることに内心驚いています。歴史ある企業として従来のプロセスや方法論にこだわりがあってもおかしくないはずですが、皆さん本当に気持ちよく受け入れてくれる。全く異なる風土の組織からきた私が違和感なく職務を遂行できるこの企業風土こそが、まさに「やってみなはれ」精神の表れなのかも知れません。
私はかねてより「日本のためになる仕事」がしたいという想いを強く持っており、シニア世代のニーズと本気で向き合うサントリーウエルネスの取り組みに共感して入社を決めました。デジタル畑で長年やってきた私からすると、「シニアをターゲットにする仕事はかなりチャレンジングでは?」との不安もありましが、これからのシニア層は散々デジタルに触れてきている世代。次代のシニア層に向けた「新たな価値」を、新しい仲間達と一緒に創っていきたいですね。