室内楽の祭典『チェンバーミュージック・ガーデン』の基幹企画
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏を2年ぶりに開催!
サントリーホールは、6月7日(木)、8日(金)、9日(土)、10日(日)の4日間、「カザルス弦楽四重奏団 ベートーヴェン・サイクルI~VI」をブルーローズ(小ホール)で開催します。
初夏の室内楽の祭典『チェンバーミュージック・ガーデン』(CMG)期間中に開催されるベートーヴェン・サイクルは、一つの弦楽四重奏団がベートーヴェンの弦楽四重奏曲を短期間に集中して全曲演奏する、世界であまり類を見ない名物企画です。CMGが始まって以来これまでに、パシフィカ・クァルテット(米/2011年)、ヘンシェル・クァルテット(独/12年)、ボロメーオ・ストリング・クァルテット(米/13年)、キュッヒル・クァルテット(墺/14年)、ミロ・クァルテット(米/15年)、サントリーホール開館30周年の2016年には日本を代表する弦楽四重奏団のクァルテット・エクセルシオが演奏し、毎年それぞれのグループが弦楽四重奏の真髄を披露しています。サントリーホールの2017年の改修による小休止を経て、2年ぶりとなる2018年のベートーヴェン・サイクルにはスペイン随一の実力を誇るカザルス弦楽四重奏団が登場します。南ヨーロッパの先駆的な存在として新しい道を切り拓き、先入観なく自分たちの音楽を自由に奏でることができる、出色のカルテットです。結成20周年のシーズンにあたって、ロンドン、ベルリンなど12都市でベートーヴェン・プロジェクトを進行しており、欧州外での唯一の公演になります。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、人生の節目でそれぞれ作曲され、その内面の奥深い部分も表現された作品群です。全曲演奏することは、ベートーヴェンの人生を辿るものと解釈する音楽家も多く、短期間に集中して全曲演奏することは、技術だけでなく精神・体力面での充実を不可欠とする、極めて挑戦的で意義深いプロジェクトです。
今回取り上げる全17曲を6回に分けるプログラムは、それぞれ「濃密と拡がりの極致」「ポピュラーな音楽素材の変容」「夜の情景~2つの調性をめぐって」「変奏楽章に魅せられて」「4人の理想的な人々の対話」「言葉がもたらすインスピレーション」という切り口で構成されます。
「全く独自の、類をみない特徴的な響き」とニューヨーク・タイムズ紙も賞賛するカザルス弦楽四重奏団の魅力をお楽しみください。
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― 記 ―
カザルス弦楽四重奏団
ベートーヴェン・サイクル I~VI
Cuarteto Casals - The Beethoven Cycle I-VI
【日時・曲目】ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全曲 Ludwig van Beethoven: String Quartets
【出演】
弦楽四重奏:カザルス弦楽四重奏団 Cuarteto Casals, String Quartet
ヴァイオリン:アベル・トマス Abel Tomàs, Violin
ヴァイオリン:ヴェラ・マルティナス・メーナー Vera Martínez Mehner, Violin
ヴィオラ:ジョナサン・ブラウン Jonathan Brown, Viola
チェロ:アルノー・トマス Arnau Tomàs, Cello
I 6月7日(木)19:00開演(18:30開場)
濃密と拡がりの極致
第11番 ヘ短調 作品95「セリオーソ」
第13番 変ロ長調 作品130「大フーガ付」
No. 11 in F Minor, Op. 95, “Serioso”
No. 13 in B-flat Major, Op. 130, “Grosse Fuge”
II 6月8日(金)19:00開演(18:30開場)
ポピュラーな音楽素材の変容
第4番 ハ短調 作品18-4
第9番 ハ長調 作品59-3「ラズモフスキー第3番」
第14番 嬰ハ短調 作品131
No. 4 in C Minor, Op. 18, No. 4
No. 9 in C Major, Op. 59, No. 3, “Razumovsky No. 3”
No. 14 in C-sharp Minor, Op. 131
III 6月9日(土)13:00開演(12:30開場)
夜の情景~2つの調性をめぐって
第1番 ヘ長調 作品18-1
ヘ長調 Hess 34(作曲者によるピアノ・ソナタ作品14-1の編曲)
第8番 ホ短調 作品59-2 「ラズモフスキー第2番」
No. 1 in F Major, Op. 18, No. 1
in F Major, Hess 34 (Piano Sonata Op. 14, No. 1, Arranged by himself)
No. 8 in E Minor, Op. 59, No. 2, “Razumovsky No. 2”
IV 6月9日(土)19:00開演(18:30開場)
変奏楽章に魅せられて
第5番 イ長調 作品18-5
第10番 変ホ長調 作品74「ハープ」
第12番 変ホ長調 作品127
No. 5 in A Major, Op. 18, No. 5
No. 10 in E-flat Major, Op. 74, “Harp”
No. 12 in E-flat Major, Op. 127
V 6月10日(日)13:00開演(12:30開場)
4人の理想的な人々の対話
第3番 ニ長調 作品18-3
第2番 ト長調 作品18-2
第7番 ヘ長調 作品59-1「ラズモフスキー第1番」
No. 3 in D Major, Op. 18, No. 3
No. 2 in G Major, Op. 18, No. 2
No. 7 in F Major, Op. 59, No. 1, “Razumovsky No. 1”
VI 6月10日(日)19:00開演(18:30開場)
言葉がもたらすインスピレーション
第6番 変ロ長調 作品18-6
第16番 ヘ長調 作品135
第15番 イ短調 作品132
No. 6 in B-flat Major, Op. 18, No. 6
No. 16 in F Major, Op. 135
No. 15 in A Minor, Op. 132
【主催】サントリーホール
【チケット料金】
セット券(全6公演)21,000円
指定5,000円 指定早割3,500円 サイドビュー3,500円 学生1,000円 ※各日とも
※学生席はサントリーホールチケットセンター(電話・WEB・窓口)のみ取り扱い。
25歳以下、公演当日に学生証提示要。
【チケット発売】下記にて2018年3月3日(土)10時より発売します。
サントリーホールチケットセンター 0570-55-0017(10:00~18:00、休館日を除く)
サントリーホール・メンバーズ・クラブWEB http://suntoryhall.pia.jp/
メンバーズ先行:2018年2月10日(土)10時~23日(金)
※先行期間中は窓口での販売はございません
※セット券(限定50席)、指定早割の販売は、メンバーズ先行期間のみ。
チケットぴあ 0570-02-9999 [Pコード:103-322]
★サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン2018の全ての公演概要は、Suntory Hall NEWS RELEASE (No. sh0259)をご覧ください。
※都合により、内容が変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
公演の最新情報はホームページにて発表いたします。(URL=http://suntory.jp/HALL/)
【プロフィール】
■弦楽四重奏:カザルス弦楽四重奏団 Cuarteto Casals, String Quartet
1997年創立。ロンドン(現ウィグモアホール)国際弦楽四重奏コンクールおよびブラームス国際コンクールで第1位。ヨーロッパ、北米、アジア各地の世界に名だたる会場で公演を重ねている。
ニューヨーク・タイムズ紙は、独特の表現の幅を「全く独自の、類をみない特徴的な響き」と称賛し、ボルレッティ=ブイトーニ財団の受賞を機に、バロックおよび古典派時代の弓をセットで所有し、多彩な音楽様式の弾き分けに磨きをかけている。幅広いレパートリーを誇り、現在までに11枚のCDをリリース。ヨーロッパや北米各地でテレビやラジオ放送に度々出演し、人気の高いマスタークラスの開講に加え、バルセロナのカタルーニャ高等音楽院のレジデンス・カルテットとして活動。カタルーニャの文化生活への貢献が認められ、カタルーニャ文化大使に任命されている。これまでにスペイン国家音楽賞、カタルーニャ国家文化賞、バルセロナ市賞などを受賞。
創立20周年を迎える今シーズン、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を全6回で全曲演奏する野心的なプロジェクトに、東京(サントリーホール)を含む世界12都市で挑んでいる。
■ヴァイオリン:アベル・トマス Abel Tomàs, Violin
1980年バルセロナ生まれ。スペインやアルゼンチンなど国内外の数々のコンクールで受賞。ソリストとしてバルセロナ交響楽団などのオーケストラや、ジェームズ・ジャッド、広上淳一、ズービン・メータなどの一流指揮者と共演。兄のアルノー、イム・ヒョスン(ピアノ)とともにルートヴィヒ・トリオで活動。カタルーニャ高等音楽院で指導を行う。
■ヴァイオリン:ヴェラ・マルティナス・メーナー Vera Martínez Mehner, Violin
マドリード生まれ。数々のコンクールで受賞しており、1997年ヴィエニャフスキ・コンクールで第2位を獲得。ドイツ・カンマーフィルハーモニー管との共演などソリストとして活躍するほか、ピアニストの兄クラウディオとデュオ・リサイタルも行う。アンサンブル・ファンクションのメンバーとして定期的に現代音楽も演奏。カタルーニャ高等音楽院教授。
■ヴィオラ:ジョナサン・ブラウン Jonathan Brown, Viola
1974年シカゴ生まれ。これまでに東京クヮルテットをはじめ、クス、ミロ、キロガ、ツェムリンスキーなどの弦楽四重奏団や、トリオ・カンディンスキーなどと共演。現代音楽にも積極的に取り組み、アンサンブル・ファンクションの創立メンバーとして活動。バルセロナのカタルーニャ高等音楽院教授、マドリードのソフィア王妃高等音楽院准教授。
■チェロ:アルノー・トマス Arnau Tomàs, Cello
バルセロナ生まれ。同世代を代表する最も多才なチェリストの一人。ソリストとしてスペイン放送交響楽団などと共演。各地の音楽祭や演奏会シリーズに定期的に招かれており、2018年にはアムステルダムのチェロ・ビエンナーレに出演予定。これまでに幅広いレパートリーを録音した15枚以上のCDをリリース。客員教授としてケルン音楽大学で教鞭をとる。
以上