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【つくり手散歩】白州蒸溜所のつくり手をご紹介!~貯蔵編~

2022年11月25日

こんにちは、森川ユタカです。
今回は、白州蒸溜所便りの連載「つくり手散歩」をお届けします。
インタビューしたのは蒸溜所で貯蔵を担当する岩田さん。
白州の森の貯蔵庫を歩きながら、ウイスキーの魅力や仕事でのエピソードなどを聞いてきました。


白州蒸溜所で貯蔵を担当する岩田さん.jpg白州蒸溜所で貯蔵を担当する岩田さん


※写真はすべて撮影時のみマスクをはずして撮影しています


まずは岩田さんが担当する貯蔵の仕事について教えてもらいました。

岩田「蒸溜を終えたばかりの生まれたてのウイスキー『ニューポット』の樽詰めや貯蔵庫への配置、他にも樽払い(樽から原酒を取り出す工程)などをするのが仕事です。現在は仕事全体をコントロールする役割ですが、若い頃は実際に担当していました。」


白州蒸溜所の貯蔵庫.jpg白州蒸溜所の貯蔵庫


岩田さんは樽を担当するつくり手の中でもベテランの社員。
長いキャリアの中での思い出のエピソードや樽に対する思いを聞きました。


森川「岩田さんは貯蔵の大ベテランですよね。長い経験の中で大変だった思い出はありますか?」
岩田「いやぁ、ベテランだなんて、長くいただけですよ。今は仕事でパソコンを使うのが当たり前の時代ですよね。もちろん樽の管理でもパソコンを使っていますが、昔は全て手計算で管理していたので大変でしたよ。」
森川「日々貯蔵に携わっている中で、驚くようなこともありましたか?」
岩田「長いこと仕事をしているといくつも驚くことはありましたが、一番は樽職人の技です。ウイスキーを入れても漏れない樽をつくる樽職人の技は本当にすごいと思いました。」

樽職人は、釘を1本も使わず全て手作業で組み立てていきます。
少しでも樽の板がずれてしまうとその隙間から原酒が漏れてしまうため、わずかなずれも許されない、まさに職人技が必要です。


樽の原木の前で。樹齢は100~200年ほど.jpg樽の原木の前で。樹齢は100~200年ほど


続いて岩田さんに、ウイスキーの魅力や普段のウイスキーの愉しみ方を聞きました。

岩田「お酒は強くないのであまり飲めません。だからこそウイスキーは香りや味も愉しめるので好きです。シングルモルトウイスキー『白州』は、白州の森を思わせるすっきりとした味わいで、青りんごのような酸味や、バニラのような味わいも感じられますね。そして何より、誰でも飲める飲みやすさがあるから、僕はこのウイスキーが一番です!」


ひとつひとつの樽を気にかける岩田さん.jpgひとつひとつの樽を気にかける岩田さん


森川「普段はどのような場面でウイスキーを愉しんでいるんですか?」
岩田「私はスナックで静かにウイスキーを愉しむのが好きですね。特にロックを飲むときは、氷から溶け出すかげろうのようなものを眺めながらゆっくりと愉しんでいます。また、ハイボールは泡がはじける様子をずっと見ていると飽きないんですよ。」
森川「ウイスキーに合わせる、好きなおつまみも教えてください。」
岩田「料理と合わせて飲むことは少ないですが、枝豆のような単品のおつまみと合わせるのが好きです。よくビターチョコレートと合わせて飲んでいますよ。」


最後に仕事での感動のエピソードを聞くと、樽払いの様子だと教えてもらいました。
樽に詰める前は無色透明だったニューポットが長い年月熟成を重ね、樽から原酒を取り出した時に琥珀色に輝いている様子を見ると、その色合いに感動するそうです。


今回は、白州蒸溜所で貯蔵を担当しているつくり手に話を聞きました。
今後もつくり手の熱い思いを皆さんにご紹介していきますので、更新をどうぞお楽しみに!



※国産ウイスキーは、現在大変ご好評をいただいており、私どもの想定を上回る販売状況となっております。また、原酒を熟成させる期間が数年単位で必要なウイスキーは生産数量をすぐに増やすことが難しいため、国産プレミアムウイスキーは充分な数量をご提供することが困難な状況が続いており、皆様にはご迷惑をおかけしております。現在、原酒の増産に努めておりますが、今しばらくはこのような状況が続くものと考えられます。お客様には多大なるご迷惑、ご不便をおかけし心よりお詫び申し上げます。


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