山崎蒸溜所便り
シングルモルトウイスキー「山崎」の誕生日
2018年3月14日
こんにちは、水野めぐみです。
寒さも徐々に緩みはじめ、日差しを柔らかに感じる日も少しずつ増えてきましたね。
3月といえば"ホワイトデー"のイメージが強い方も多いかもしれませんが、「山崎」ブランドにとってゆかりの深い月でもあります。実は、今から34年前の今日1984年3月14日にシングルモルトウイスキー「山崎」は世に送り出されたんです。
今回は「山崎」誕生の歴史についてご紹介します!
山崎ウイスキー館2階 「山崎」発売当時のボトル
1980年代はブレンデッドウイスキーが主流の時代。モルト原酒100%のウイスキーは限られた愛好家だけが嗜むお酒でした。そんな中、二代目マスターブレンダーの佐治敬三は「日本を代表するシングルモルトウイスキーをつくりたい」と新たな挑戦を決意したのです。
初代マスターブレンダー 鳥井信治郎(左)と
二代目マスターブレンダー 佐治敬三(右)の銅像
シングルモルトウイスキーは、ひとつの蒸溜所で生まれたウイスキー原酒だけを組み合わせてつくられるウイスキーです。その蒸溜所のつくり手のこだわりや気候風土などに影響を受け、蒸溜所の個性が色濃く反映されます。ジャパニーズウイスキーの未来を見据えた敬三は、今後、価値観が多様化する時代には個性の強いシングルモルトがきっと求められると、新しい時代に求められるウイスキーづくりに挑みます。
当時のチーフブレンダー 佐藤乾とともに、数え切れないほどの原酒をテイスティングし、理想の味わいを追求しました。そしてついに、ひとつの個性が突出することなく多彩な原酒が混ざり合い、高めあうような調和、という答えに辿り着きます。
こうして1984年3月14日、シングルモルトウイスキー、「山崎」が誕生しました。
山崎の風土そのままに穏やかで奥深く、しかし確固たる風味を持ったシングルモルトウイスキー「山崎」は、まさに敬三やつくり手達が追い求めた至極の一本でした。
それから約30年。敬三の挑戦によって生まれた「山崎」は、日本人だけでなく世界中の人々から愛されるウイスキーへと成長します。
2003年には、世界的に権威のある酒類コンペティションISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)で「山崎12年」がジャパニーズウイスキーとして初の金賞を受賞。近年では、「山崎」ブランドをより深く知りたいとの思いから、蒸溜所には海外からも数多くのウイスキーファンの方々にご来場いただいています。
山崎ウイスキー館2F ウイスキーボトル展示
山崎蒸溜所のウイスキー館には、発売当時の「山崎」のボトル展示も含め、サントリーウイスキーの歴史を知っていただける数々の展示物をご用意しています。
山崎蒸溜所へご来場の際は、ぜひシングルモルトウイスキー「山崎」の歴史も感じていただければと思います♪