商品を倉庫やお店に運ぶときにも、環境のためにできることがあります。
例えば、最適な車両の組みあわせとルートを計算して効率的な輸送を実現する
システムの開発や、モーダルシフト率の向上により、 CO2排出量の削減につなげています。
2022年は、猛暑により需給バランスが崩れ輸送距離・移動回数が増えたため、残念ながら原単位は前年に比べて2%増加しました。今後より一層の改善努力を進めていきます。
サントリーグループでは、さまざまな貨物・運送場所について、最適な車両の組みあわせとルートを計算する「統合配車®システム」を導入。使用するトラックの台数や空車状態で走行する距離・時間の削減を図っています。さらに、他社と貨物情報を共有することにより、1台の車両に複数の企業の貨物を組みあわせるなど、輸配送時のロスを減らすことで環境負荷の一層の低減を図っています。
中長距離輸送では、トラックに比べてGHG排出量が少ない鉄道・海上船舶輸送に転換するモーダルシフトを推進しています。2022年はモーダルシフト率65.2%、そのうち59.3%が海上船舶、5.8%が鉄道輸送でした。
なお、サントリー酒類(株)※1は、2009年に第1回エコシップマーク※2認定事業者に認定されています。また、2011年には、国土交通省が推進する「エコレールマーク」の企業認定を受けました。
現「サントリー(株)」
エコシップマーク制度は、地球環境にやさしい海上貨物輸送を一定以上利用している荷主、物流業者に対して、「エコシップマーク」の認定が行われるもの。「エコシップ・モーダルシフト優良事業者選定委員会」の審査による
モーダルシフトとは、輸送手段をCO2排出量の少ない方法に切り替えることです。1トンの貨物を1km運ぶときに排出するCO2の量は、トラック(営業用貨物車)と比較すると船舶は約1/5、鉄道は約1/11です。モーダルシフトによって、船舶利用で約80%、鉄道利用なら約91%CO2排出量を削減することができます。
※ 国土交通省ホームページ「運輸部門における二酸化炭素排出量」のデータをもとに一部表現を書きかえています。
グリーンエコベルト
物流協力会社のうち201拠点(2021年度末現在)は、国土交通省が推進する「グリーン経営」をはじめISO14001(52拠点)や「エコステージ」(23拠点)などの認証を取得しています。また、サントリーグループでは、物流協力会社の月別・車両別走行距離、燃料使用量、積載量などをもとにGHG排出データを算定し、物流協力会社との具体的な取り組みの策定につなげています。取り組みの策定にあたっては、活動事例共有などを通して意見交換を行う協議会を定期的に実施しています。このほか、エコドライブなどの意識啓発、荷崩れ防止のシュリンクフィルムに代えて繰り返し使用できる「グリーンエコベルト」の使用促進など、協力会社の取り組みを支援しています。