ハクセキレイ
最も身近なセキレイの仲間
全長21cm。体形は横長で、尾が長いセキレイの仲間。頭から背は黒色か灰色で、腹と翼は広く白色。本種には亜種が幾つも知られていて、顔の模様で見分けることが多い。最も普通の亜種ハクセキレイは、白い顔に目を通る細い黒線があります。「チチン チチン」と鳴きながら、波形に飛ぶのはセキレイ類の特徴です。ユーラシア大陸のほぼ全域に分布・繁殖している繁栄している種。海岸、河川、池沼など水辺の他に、農耕地、駐車場、道路、工場内の舗装地など他の鳥が利用しない無機質的な場所にも生息できています。日本では近年(昭和)になって繁殖地が北海道、東北地方、関東地方と年を追って南下してきました。東京ではずっと冬鳥でしたが、1970年代になって繁殖するものが出現しています。現在では四国、九州でも繁殖記録があります。水生昆虫の他、小さな虫類を捕えています。トンボなどの虫を空中で捕えることもあります。埼玉県入間市の三十年にわたる鳥類調査では、ハクセキレイの増加に比較して、セグロセキレイとキセキレイが急激に減少しています。永年「キ」と「セグロ」ですみ分けていた河川沿いの水際が「ハク」に浸食され、追いやられているようです。今後が気になります。
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