アトリ
当たり(アトリ)年には数万羽の群れになる
全長16cm。濃紺と褐色、白色の模様をした小鳥。尾羽の先は魚の尾のような形に見え、飛んだ時によく目につきます。飛びながらよく声をだし、「キョッ キョッ キョッ キョッ」と鳴いています。さえずりはカワラヒワの「ビーイン」に似て、ゆるく震える声。ヨーロッパ・アジア大陸の北部の森林地帯で繁殖し、冬期は南へ渡ります。カムチャツカの繁殖地は、大木のあるシラカンバ林であり、太い枝の上に椀型の巣をつくります。日本では冬鳥で、全国で見ることができます。森林や農耕地で見られることが多いのですが、数百数千羽、時には数万羽の群で見られることもあります。森林では木の芽・春には桜花も食べ、農耕地では草の種を食べています。「花鶏」で「アトリ」と読ませます。2016年2月、栃木県鹿沼市に、公称10万羽とも20万羽ともいわれたアトリの大群が飛来しました。葉を落としたケヤキ全体にアトリの群が止まった姿は、本当に枯れ木に花が咲いたようでした。
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