アオバト
山からミネラル求めて海岸に
海水飲むのは命がけ
全長33cm。上面は暗緑色、頭から胸にかけては明るい緑黄色をしています。オスには翼の雨覆羽に赤褐色があります。全身ほぼ緑色をしているのでアオバトです。アオゲラ、アオシギ、アオアシシギなどはいずれも緑色で、古来日本でのアオは緑色を指しています。くちばしは青灰色で脚は赤紫色。「アーーアオーアオー」 「ウーウワァーオー」 などと唸るような声でさえずります。東北地方ではこの声から”魔王鳩”などと呼ばれていたようです。
ハト類は木の実・草の種を主食にしているため、ミネラル類が不足します。そのため、アオバトでは海岸へいって海水を飲むことが知られています。日本特産種で、北海道から九州までの広葉樹林に分布し、繁殖しています。北日本のものは冬には温暖な地方へ移動しています。巣は樹上に、小枝を組んで簡単な皿型のものをつくり、二卵を産みます。体の大きさに比較し、二卵しか産まないので、親の体温がしっかり卵へ伝わるようで、下から卵が透けて見えるほどの粗雑な巣でも巣の役割は果たせているようです。
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