アオバズク
「ホッホウ ホッホウ」と二声
夜の町の中から聞こえる馴染み深い声はフクロウではなくアオバズク
全長29cm。頭から上面、翼の上面、尾は黒褐色。腹は白色で黒褐色の太い点がつながった縦斑があります。フクロウの仲間で、本種もオスよりもメスが大きい体です。アジアに分布していて、日本では夏鳥です。全国に分布していますが個体数は多くありません。大木の樹洞を巣にすることが多いので、山地の林で見るよりは、街の中の神社・仏閣の樹林、時には街路樹などで見ることの多い種です。昆虫類を主食にしていて、街灯に飛来する虫を捕えているのをよく見かけます。「ホッホウ ホッホウ」と二声ずつ繰り返しさえずります。飛行姿は尾が長いこともあり、タカの仲間かと思うこともありますが、頭が丸く、首が短いのでフクロウの仲間であることがわかります。
大正八年に青山の電車通りに転居した日本の鳥類学者、内田清之助先生は、その後三十年、毎年四月下旬にアオバズクのさえずりを聞いていたそうです。空襲で焼け出されて数年、戦後元に戻るとやはり4月下旬にさえずりが聞こえたと書いています。東京でも当たり前の鳥だったことがわかります。青葉の萌える頃に渡来するので、この名がつけられたのでしょう。
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