出典:社団法人 霞会館(蔵)、(株)学研ホールディングス「この鳥を守ろう」
マナヅル
灰と白のスマートなツル
ツルの中では大型種
全長127cm。翼を広げると2.1mほどある大型の鳥ですが、くちばし、首、足も長い背も高い鳥です。日本では冬鳥で全国から記録はありますが、九州以外ではごく少数です。水辺の小魚、カニ、カエルなど小動物や、草の根や実を食べています。鹿児島県出水平野に飛来する他、九州北部では通過するものが見られます。出水荒崎は、世界でも屈指の一大越冬地として知られ、給餌場での大群は見ものです。他の地方ではごくまれな鳥。10月、稲作のあと片づけが終るのと前後して、夜、数10羽単位で到着し、11月ともなれば海沿いの干拓地(現況は水田や畑)はマナヅル、ナベヅル、少数のカナダヅル、クロヅルなど、ツルたちで埋めつくされます。マナヅルは、その肉がおいしいので真菜(まな)ヅルと呼ぶようになったとか。
/凍鶴(いてづる)の 首を伸して 丈高き 高浜虚子/
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