ホトトギス
見た目も、他の鳥の巣に卵を産んでしまう行動も
カッコウにそっくり
全長28cm。カッコウとよく似た形、色彩をしています。日本では夏鳥で、九州以北で繁殖しますが、北海道では南部に少数が生息します。ホトトギスは主にウグイスの巣に卵を産込み、ヒナを育ててもらいます。そのため、ウグイスが生息している場所に渡来します。そこで、林の周辺にある藪のある場所、草原などによく見られます。そのさえずりは渡来初期には夜昼かまわず鳴いています。夏の季節の到来を告げる、代表的な渡り鳥。ホトトギスは、春のウグイスとならんで、季節の初音として人びとにその鳴き声を待たれました。万葉集にも、この声は田植えをしろとうながすために鳴くのだ、とあります。多くは5月ごろ渡来し、他の鳥の巣に卵をうみ、秋、南へ去っていきます。
姉妹がいました。ある日、姉が芋を焼き、まわりの堅いところは自分が食べ、中の柔らかい部分を妹に食べさせました。しかし妹は、姉がさきにおいしいところを食べたと思い、姉を包丁で殺してしまいました。姉はカッコウになり、「ガンコ、ガンコ(堅いという方言)」と鳴いて飛び去りました。妹は自分の誤ちを知って後悔し、ホトトギスになり、「包丁欠けた 包丁欠けた」と鳴いています。盛岡の一地方では、いまもホトトギスのことを「包丁かけ」と呼んでいるとか。 《遠野物語》
/木がくれで 茶摘ときけや ほとゝぎす 芭蕉/
/うす墨を 流した空や 時鳥(ほととぎす) 一茶/
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