ゴイサギ
昼間は林の中でじっと待機、夕方から餌を探す
夜間「クワッ」とカラスのように鳴くことから「夜烏」の異名も
全長58cm。成鳥では頭から背は緑黒色で、翼の上面は灰色です。若鳥は灰色味のある茶色で斑点模様があります。日本では本州以南にすんでいます。巣は樹上につくり、何羽も集まって集団繁殖(コロニー)します。ゴイサギのみではなく、コサギ、アオサギなど他種とも集まってコロニーをつくります。ゴイサギは、昼間は林の中でじっとしていて、夕方から川や池へ出かけていって魚を捕る夜行性のサギです。シラサギの仲間の、あの白さにくらべると、ずんぐりした体、黒い頭、灰色の翼と尾ーあまりカッコよくありません。
「クワッ クワァッ」と一声ずつ鳴き、夜空から聞こえてくることが普通です。この声から「夜烏」の異名をもちますが、ラテン語で表記する学名はNycticoraxのcoraxは烏、nyctiはnightの意味ですからやはり「夜烏」なのです。このサギがなぜゴイ(五位)サギになったかの由来は、ときの天皇、醍醐(だいご)天皇が、池にいたこの鳥を見つけ、捕えるように家来に命令しました。鳥は、家来が近づいても逃げることなく、おとなしくつかまりました。天皇は、命令にさからわず神妙であると、ゴホウビに五位の位(くらい)を賜わり、それからこのサギは五位のサギ、ゴイサギになったというのです。
※当サイトの内容、テキスト、画像、音源等の無断転載・無断使用を禁止します。