野鳥は環境にとても敏感。
もし、あなたの周りに鳥の姿がなかったら、
そこは鳥たちにとってすみにくい環境であるということ。
もし、たくさんの鳥たちが戻ってきてくれたなら
私たち人間にとっても豊かな生活環境が取り戻せたということです。
サントリーは、野鳥が「環境のバロメーター」であることに気づき、
野鳥がすめる環境を守る活動を始めました。
今日、鳥たちに起こる不幸は、明日、人間の身に降りかかるかもしれない。
そして今日、鳥たちに起こる幸福は、明日の人間を幸せにするかもしれない。
サントリーは、そんな想いでこの活動を続けています。
野鳥を見つめ、環境を知る。
その気づきを通じて、鳥や人、さらにはすべての生きものが
豊かに暮らせるフィールドを未来に引き継ぐこと、
©illustrated by Masayuki Yabuuchi
この年、ウイスキーづくり50周年の記念事業として「愛鳥キャンペーン」がスタート。
鳥が安心してすめない環境には人も暮らすことはできない。
鳥を守ることは、人の暮らす環境を守ることにつながる。
当時、高度成長と引き換えに失われていく豊かな自然を想い、
野鳥のイラストを使った意見広告を、新聞にシリーズ掲載しました。
『愛鳥広告』 第1回新聞広告 1973年5月掲載
「愛鳥キャンペーン」がスタートした同じ年、
白州蒸溜所の敷地を森にして
「鳥の聖域=バードサンクチュアリ」とし、
野鳥が安心してすめる場所をつくる活動を
始めました。
創業90周年記念活動の一環として、愛鳥活動の一層の充実を図るため、
1989年に公益信託「サントリー世界愛鳥基金」を創設。
1990年に第1回の助成金を贈呈して以来、
国内外のさまざまな鳥類保護活動を支援しています。
サントリー世界愛鳥基金
「水辺の大型鳥類保護」部門の新設コウノトリ、トキ、ツル等の大きな水鳥たちがいる風景を取りもどすには、水辺の自然再生が必要です。今、全国で広がりつつある、鳥たちがいる豊かな水辺の環境を取りもどすための活動を、サントリーは愛鳥基金新部門で支援していきます。
サントリー天然水の森
「ワシ・タカ子育て支援プロジェクト」を開始生態系ピラミッドの頂点に位置するワシ・タカ類。サントリーは「天然水の森」活動と、愛鳥活動を結びつけ、ワシやタカなどの猛禽類が子育てできる豊かな森を目指して、「ワシ・タカ子育て支援プロジェクト」を始めました。
自然界の生き物たちは、お互いに「食べたり」「食べられたり」
「守ったり」「守られたり」しながら、絶妙のバランスを保って生きています。
その関係を描いた図が「生態系ピラミッド」です。
一番底辺には、すべての基盤である土壌と土壌生物が位置しており、
その上には、生産者としての植物、その植物を食べる動物と雑食動物、
そして、一番上には、純粋な肉食動物が描かれています。
水辺のピラミッドの頂点であるコウノトリやツル、トキなどが生きていくためには、かつての日本の水田のような、生き物のにぎわいに満ちた水辺環境の復活が望まれます。
日本のピラミッドの頂点には、かつてはオオカミが君臨していましたが、オオカミを滅ぼしてしまった今は、ワシやタカなどの猛禽類が位置しています。
ピラミッドの頂点に位置する動物 ― 例えばワシやタカが生きていくためには、
彼らの餌であるウサギなどの小動物や小鳥たちが生きていけなければならず、
そのためには小動物や小鳥の餌が豊富に育つことのできる環境が必要になります。
つまり、頂点の動物を守るためには、
大きな生態系ピラミッド全体の生物多様性を守っていかなければならないのです。
そして、そうした保護活動は、きっと、私たち人間がすごしやすい、
バランスのとれた環境を守ることにも、つながっていくはずです。
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この広告は、公益財団法人日本鳥類保護連盟のご指導のもと1973年(昭和48年)5月の「愛鳥週間」からスタートした「愛鳥キャンペーン」の新聞広告です。1985年(昭和60年)5月までの13年間、新聞各紙に掲載されました。イラストは、動物画家の薮内正幸氏に全ページ担当していただきました。
【復刻するにあたり】 掲載時の時代、環境、思想、団体に基づいた記事のため、現代の風潮に即さない内容になっている事柄もありますが、当時のままの形で掲載しております。また掲載されているプレゼント、その他物販等はすべて終了しておりますのでご了承いただければと思います。ご理解の上、ご覧いただけましたら幸いです。